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アルキンタギングによる脳の病態生理学解明の新たなツールの開発と応用

Research Project

Project/Area Number 20H02881
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Allocation TypeSingle-year Grants
Section一般
Review Section Basic Section 37030:Chemical biology-related
Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

塗谷 睦生  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (60453544)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2021)
Budget Amount *help
¥17,680,000 (Direct Cost: ¥13,600,000、Indirect Cost: ¥4,080,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2020: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Keywordsアルキンタグ / 脳 / プローブ / 生理活性物質
Outline of Research at the Start

脳の中の細胞間の情報伝達は、私たちの脳、そして精神機能を支えています。そしてその不調は様々な脳・精神に関する疾患の原因となると考えられます。しかし、これらの情報伝達は、技術的な制約から、見ること、そしてそれにより解析することが困難でした。本研究は、このような情報伝達とその変化を、化学と生物学の融合であるケミカルバイオロジーの新たな手法を駆使することで可視化し、脳・精神機能の健康と病気の理解を深めることを目指します。

Outline of Annual Research Achievements

脳細胞間の情報伝達は化学情報伝達物質のやり取りにより行われるが、これらの多くは分子量が数百から千程度の低分子量生理活性物質である。これらは、それ自体が分子量500以上あるような蛍光色素による標識とその蛍光観察が適用できず、脳内での動態とその病態における変化などが謎に包まれてきた。そこで本研究では、脳の病態生理学に迫るため、これらの低分子量生理活性物質をアルキン基により標識して可視化解析することを試みている。研究初年度の本年度は、これまでに開発に成功したアルキンタグ・ドーパミンの生理学的な解析を進めると共に、この手法を更に一般化させるため、新たな標的分子への応用を開始した。
まず、アルキンタグ・ドーパミンにおいては、それが内在性のドーパミンと化学的・生物学的に非常に類似したものであり、ドーパミンを模倣する新しいプローブであることを明らかにした。そしてこれを用いることで、ドーパミンの神経細胞内への取込みにおける、生理活性や温度への依存性を明らかにすることに成功した。今後はこのプローブとしての特性を活かし、生理・疾患条件下の脳細胞・組織におけるドーパミンの挙動とその変化についての解析を進めて行く。
次に、低分子量生理活性物質の解析のための基盤技術としてアルキンタギング法を展開するべく、更なる応用を進めた。このため、ペプチド性生理活性物質に着目し、ペプチドへのアルキンタグの導入法を検討し、簡便な手法の開発に成功した。これにより作成したアルキンタグ・ペプチドを、上記のアルキンタグ・ドーパミンの解析法を基に応用し、その解析を進めたところ、やはり、元のペプチドに生理学的に類似した新たなプローブとして機能することが明らかとなった。今後、プローブとしての性状を更に解析すると共に、これを活かしてペプチド性生理活性物質の脳内での動態などに関する生理学・病態生理学的解析を進めて行く。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

概ね当初の予定通りに研究が進んでいるため。

Strategy for Future Research Activity

研究実績に記した通り、これまでに、アルキンタグ・ドーパミンのプローブとしての確立およびアルキンタグ・ペプチドのプローブの開発に成功した。今後は、化学的・生物学的に元の生理活性物質に非常に近く、かつ特異的な検出が可能であるというこれらの新たなプローブの特性を活かすことで、生理・疾患条件下におけるこれらの生理活性物質の挙動とその変化についての解析を進めて行く予定である。
また、このアルキンタギング法が非常に有用であるということが明らかとなってきたため、これを、種々の低分子量生理活性物質の解析の基盤技術として確立すべく、その更なる展開を模索して行く。これまでに試みた分子のみならず、他の低分子量生理活性物質に着目し、これらのアルキンタギングを試みて行く。アルキンタギングに成功した分子群に関しては、そのプローブとしての性状および脳内動態解析への応用を、これまでの解析に基づいて効率的かつ迅速に進めて行く。これにより、各々の低分子量生理活性物質の生理学・病態生理学的理解を図って行くと共に、アルキンタギング法の更なる一般化、展開を図る。

Report

(1 results)
  • 2020 Annual Research Report

Research Products

(6 results)

All 2021 2020 Other

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (4 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Invited: 3 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] Differentially regulated pools of aquaporin-4 (AQP4) proteins in the cerebral cortex revealed by biochemical fractionation analyses2021

    • Author(s)
      Ramadhanti Julia、Yamada Tomoko、Yasui Masato、Nuriya Mutsuo
    • Journal Title

      Journal of Phrmacological Sciences

      Volume: 146 Pages: 58-64

    • DOI

      10.1016/j.jphs.2021.03.003

    • Related Report
      2020 Annual Research Report
    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Presentation] アルキンタグを用いた低分子量生理活性物質の新たな可視化法の開発と応用2021

    • Author(s)
      塗谷睦生
    • Organizer
      4大学医工連携セミナー ~光×超音波×近赤外蛍光による医工連携イメージングと健康長寿への道~
    • Related Report
      2020 Annual Research Report
    • Invited
  • [Presentation] High-speed super-multiplex imaging of brain tissue2021

    • Author(s)
      Robert Oda, Jingwen Shou, Keiko Karasawa, Mutsuo Nuriya, Masato Yasui, Yasuyuki Ozeki
    • Organizer
      SPIE BiOS, 2021
    • Related Report
      2020 Annual Research Report
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 非線形光学顕微鏡 ~SHG 顕微鏡~2020

    • Author(s)
      塗谷睦生
    • Organizer
      日本分光学会 第56 回 秋期セミナー
    • Related Report
      2020 Annual Research Report
    • Invited
  • [Presentation] 多光子現象を駆使した脳内化学情報伝達の可視化解析2020

    • Author(s)
      塗谷睦生
    • Organizer
      学術変革(B)革新ラマン領域会議
    • Related Report
      2020 Annual Research Report
    • Invited
  • [Remarks] 塗谷グループのホームページ

    • URL

      http://user.keio.ac.jp/~aa606547/homepage.html

    • Related Report
      2020 Annual Research Report

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Published: 2020-04-28   Modified: 2022-04-19  

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