Development of gene-directed caged compounds
Project/Area Number |
20H02882
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 37030:Chemical biology-related
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
古田 寿昭 東邦大学, 理学部, 教授 (90231571)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥17,680,000 (Direct Cost: ¥13,600,000、Indirect Cost: ¥4,080,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2020: ¥6,760,000 (Direct Cost: ¥5,200,000、Indirect Cost: ¥1,560,000)
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Keywords | ケミカルバイオロジー / ケージド化合物 / シグナル伝達 / 光薬理学 / タンパク質合成 / 光スイッチ / 遺伝子指向性 / 細胞内シグナル / 近赤外光 / 遺伝子 / 抗菌薬 |
Outline of Research at the Start |
記憶や学習などの脳の高次機能の解明,あるいは,がんに代表される難治性疾患発症の分子機構の解明に貢献するような新しい実験技術の開発を目的にする。これを実現するために,有機化学と分子生物学を組み合わせて以下の研究を行う。まず,遺伝子の働きを利用して目的細胞にターゲティング可能なケージド化合物を設計して,遺伝子でコードされたタンパク質の利点と小分子性有機化合物の利点を併せ持つ新しいケミカルプローブを開発する。さらに,その応用展開として,小分子性薬剤を用いてモデル生物個体の記憶を光操作可能であること,および,抗がん剤を任意の細胞種にターゲティング可能であることを実証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
記憶や学習などの脳の高次機能の解明,あるいは,がんに代表される難治性疾患発症の分子機構の解明に貢献するような新しい実験技術の開発を目指した。研究項目1:神経活動依存的に光活性化能を獲得する“Lock-and-Key”型ケージド化合物を設計して,記憶の光操作を実現するための要素技術の開発を目的にした。R2年度の研究で,複数種のKey酵素とLockペアを用いて遺伝子指向性ケージド化合物の候補分子を開発したので,哺乳動物培養細胞を用いてコンセプトの実証を試みた。その結果,β-ガラクトシダーゼをKey酵素とするケージド環状ヌクレオチドを用いて,Key酵素で目印を付けた細胞内だけで,光照射によってcAMPの濃度制御可能であることを明らかにした。このコンセプトをタンパク質合成阻害薬,エピジェネティクス制御分子等の機能性分子に適用した化合物の合成も完了した。研究項目2:ターゲティング可能なケージド薬剤の開発と光薬理学への展開を目的にした。薬剤として,ニューキノロン系抗菌薬を選択して,細菌種選択性を付与可能な多機能性ケージド化合物への機能性部位の導入を進めた。選択輸送の仕組みを利用するリガンド類の導入,タグ―プローブシステムを利用した目的細胞への集積の実現,および,リガンド依存的に細胞内小器官をターゲティング可能なケージド化合物の合成にも着手した。研究項目3:長波長光作動性ケージド化合物を開発するための励起光源装置のセットアップを完了した。1光子励起条件下で赤色光および近赤外光励起を実現するアップコンバージョン励起が可能か検証した。さらに,近赤外光を利用する2光子励起効率を定量して評価する実験系の構築を完了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
分子設計通りに化合物合成を進めることができていること,そのうちのいくつかは哺乳動物培養細胞を用いる実証実験を開始できていること,2光子励起による近赤外光励起効率を測定したこと,また,アップコンバージョンによる近赤外光励起を実現する準備が整ったことによる。遺伝子指向性ケージド化合物のコンセプトを実証する論文はアクセプトされた。
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Strategy for Future Research Activity |
R4年度の研究実施計画に基づき,引き続き,上記の研究目的を達成すべく研究を進める。遺伝子指向性ケージド化合物開発の3つの要素技術である(1)遺伝子で目印を付けた細胞内だけで光活性化能を獲得する“Lock-and-Key”型ケージド化合物の開発,(2)ターゲティング能を有するモジュール型ケージド薬剤の開発,(3)アップコンバージョンによる近赤外光アンケージングを実現する。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)