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植物免疫ホルモンであるサリチル酸の生合成を制御する情報伝達経路の解明

Research Project

Project/Area Number 20H03274
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Allocation TypeSingle-year Grants
Section一般
Review Section Basic Section 44030:Plant molecular biology and physiology-related
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

多田 安臣  名古屋大学, 遺伝子実験施設, 教授 (40552740)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2021)
Budget Amount *help
¥17,680,000 (Direct Cost: ¥13,600,000、Indirect Cost: ¥4,080,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2021: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
Fiscal Year 2020: ¥6,630,000 (Direct Cost: ¥5,100,000、Indirect Cost: ¥1,530,000)
Keywords植物免疫 / サリチル酸 / 全身獲得抵抗性 / 疾病防御応答 / 植物ホルモン / 転写因子
Outline of Research at the Start

植物ホルモンの一つであるサリチル酸(SA)は、植物免疫を活性化する情報伝達因子であるが、SA生合成に至る情報伝達経路(SAB経路)は明らかになっていない。申請者は、SAB経路の上流で機能する転写制御因子候補として、WRKYファミリーに属するSBR1、SBR2およびSBR3を同定している。本研究では、1)各種ストレス応答におけるSBRの遺伝学的解析、2)RNA-seqとChIP-seq解析によるSBRの標的遺伝子の同定、そして、3)活性酸素種のSBR活性化に与える影響を調査する。SA生合成機構の主要因子が明らかになることで、植物の環境ストレス耐性機構の包括的理解に大きく貢献すると考えられる。

Outline of Annual Research Achievements

申請者らは、SAB経路の最上流で機能し、CBP60g、SARD1やPBS3などのSA生合成関連遺伝子を直接発現誘導する転写因子の候補として、転写因子SBR(SB-binding Regulator)1、SBR2およびSBR3を同定している。Dexamethasone(DEX)誘導性のGFP-SBRsおよび構造的に類似しているが認識シス配列が異なるSBR-likeのT3植物を得た。本植物にDEXを処理したところGFP-SBR-like以外のGFP-SBRsは、コントールと比較し顕著にサリチル酸(SA)を誘導蓄積した。現在、これら植物にDEXを処理し、RNA-seq解析を行なっている。また、CRISPR-Cas9によってSBRシングルおよび多重変異体を作出した。本植物に対してUV処理を行い、SAが蓄積するかを現在調査中である。また、SBRのゲノムDNA上における分布を調査するため、上記GFP-SBRs植物を用いてChIP-qPCR解析を行なった。その結果、SA合成酵素であるPBS3のプロモーターを認識することが明確に示された。現在、ChIP-seq解析を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

予定していたDex誘導性の組換え植物の解析から、期待通りの結果が得られた。またCRISPR-Cas9による遺伝子破壊株も完成したので、今後の解析に利用することができる。本解析が困難である場合、SRDX技術をもちいたSBRの機能阻害を考慮する。

Strategy for Future Research Activity

SBRはタバコおよびシロイヌナズナにおいてSAの生合成を誘導するので、実際にSBRがSA生合成関連遺伝子群、特に標的候補である326遺伝子の発現制御に関与するかをRNA-seq解析によって調査する。各種変異体、p35S:GFP-SBRおよびpDEX:GFP-SBRに対してP. syringae接種およびUV照射を行い、SAが蓄積上昇する時間帯(3~12時間)にサンプリングし、RNA-seq解析に供試する。野生型植物と比較してSBR変異体で発現量が低下し、過剰発現体で発現レベルが上昇する遺伝子群を選抜する。これら遺伝子群と326のSA生合成関連遺伝子との重複を求め、SBRのSA生合成への関与を明確にする。
また、SBRが直接制御する遺伝子群を決定するために、GFP-SBRを用いてChIP-seq解析を行う。SBRの結合領域をゲノムワイドに決定し、その認識配列候補をMEME-ChIP解析によって算出する。本シス配列候補と、先に予測したSBR結合配列が一致するかを検証する。本解析と上述の発現解析とを合わせ、SBRが直接制御する遺伝子群を明らかにする。一方、pSBR:GFP-SBRを用いた予備実験の結果から、SBRタンパク質は恒常的に存在することが分かっている。SBRのシス配列への結合が病原菌接種やUV処理で亢進するのか、或いは結合レベルは処理以前から変動しないのかなど、SBRのシス配列への結合特性を示すことでSA合成経路の活性化機構を考察する。

Report

(1 results)
  • 2020 Annual Research Report

URL: 

Published: 2020-04-28   Modified: 2022-04-19  

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