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新規自己抗体標的抗原に着目した自己免疫関連生殖機能障害の病態解明と早期診断法確立

Research Project

Project/Area Number 20H03819
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Allocation TypeSingle-year Grants
Section一般
Review Section Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
Research InstitutionGunma University

Principal Investigator

岩瀬 明  群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (20362246)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 北原 慈和  群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (20714728)
大須賀 智子  名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (30778296)
小松 紘司  愛知医科大学, 医学部, 講師 (40456893)
小谷 友美  名古屋大学, 医学部附属病院, 准教授 (70359751)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2021)
Budget Amount *help
¥17,680,000 (Direct Cost: ¥13,600,000、Indirect Cost: ¥4,080,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2020: ¥7,150,000 (Direct Cost: ¥5,500,000、Indirect Cost: ¥1,650,000)
Keywords生殖医学 / 自己免疫 / 自己抗体 / 卵巣機能不全 / 反復流産 / POTE
Outline of Research at the Start

不妊症・不育症には自己免疫疾患が合併することがあるが、その詳細は不明である。我々は患者血清中に存在する自己抗体とその標的タンパクProstate, ovary, testis, ankyrin domain family member F (POTEF)を同定した。POTEFは卵巣、胎盤に特異性高く発現し、自己免疫機序によるPOTEFの障害が卵巣機能不全、反復流産の病態であるという仮説をたてた。
卵巣、胎盤におけるPOTEFの機能解析を行うとともに、抗POTE抗体をマウスに投与し、自己免疫機序による病態の再現が可能かどうか検証する。抗POTEF抗体のアッセイ系を用い臨床的検討もあわせて行う。

Outline of Annual Research Achievements

今なお卵巣機能不全、反復流産といった治療困難な不妊症・不育症が存在する。これらの疾患には自己免疫疾患が合併することがあり、自己免疫機序が推定されているがその詳細は不明である。我々は、甲状腺自己抗体陽性卵巣機能不全患者血清中に卵巣顆粒膜細胞に反応する自己抗体を見出し、LC/MS/MSを用い、その標的タンパクProstate, ovary, testis, ankyrin domain family member F (POTEF)を同定した。
抗POTEF抗体による免疫組織染色を行い、ヒト卵巣顆粒膜細胞および卵母細胞、胎盤絨毛細胞での発現を確認した。卵胞発育により発現が変化することを見出した。これら組織での発現についてはRT-PCRでも確認している。また抗POTEF自己抗体測定系の確立を並行して行った。POTEF-FLAG融合タンパク発現ベクターを作製、293T細胞における安定発現系を確立し、POTEFタンパクをFLAGタグ吸着カラムにより精製した。精製POTEFタンパクを使用したヒト血清中の抗POTEF抗体アッセイ系の基盤を確立した(予備実験の段階で特許出願中)。卵巣機能不全患者血清中の抗POTEF抗体価を測定したところ、正常卵巣機能女性より有意に高いという結果を得た。
さらにPOTEF発現ベクターを作製し、我々が樹立したヒト不死化顆粒膜細胞株に導入した。POTEF発現により細胞増殖は有意に抑制されたが、この作用はTCP-1とPOTEFの結合を介するものであることを免疫沈降などから見出した。増殖抑制作用に加えて、オートファジーも抑制することを実験的に証明した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

初年度は発現解析、インビトロでの機能解析までを予定しており、目的はほぼ達成した。抗POTEF自己抗体価の測定についても基盤を確立するに至っている。しかしながら学会発表については、COVID-19による開催中止、規模縮小等があり実現できなかった点は、誤算であった。

Strategy for Future Research Activity

抗POTEF自己抗体が卵巣機能不全、反復流産、周産期合併症といった生殖機能障害の原因となっているかどうかについては、動物実験により表現型を継時的に評価し、その変化が上記機能解析の結果を反映したものであるかどうか解析する必要がある。POTEF-FLAG融合タンパク発現ベクターを用い精製したPOTEFタンパク(予備実験で取得すみ)をウサギに免疫し、ウサギ抗ヒトPOTEFポリクローナル抗体を作製する。上述した様に、マウスにはオルソログとしてPOTEGが存在しており、作製したウサギ抗ヒトPOTEFポリクローナル抗体のうちマウスPOTEGと反応するロットを取得する。このロットをマウスに投与することによりPOTEGをターゲットとした自己免疫機序による障害を誘導できる。ウサギIgに対する抗体が産生されるため長期投与実験は困難であり、投与期間は2~3週間程度を予定する。非妊娠マウス(8週齢ICRもしくはC57BL/6)への投与で卵巣への影響を、妊娠マウス(mating直後より投与)において着床、胎盤形成・胎仔発育についての影響の評価を行う。
自己抗体による障害とは別に、甲状腺機能不全マウスを作製し、甲状腺機能低下と卵巣機能の関連について、卵巣でのPOTEの発現変化との関連を検証する。これまで明らかになっていない甲状腺機能低下と卵巣機能不全との関連についてPOTEFの関与を検証する。
抗POTEF抗体価の測定については、卵巣機能不全患者、不育症患者などの血清を集積して測定を行う。卵巣予備能マーカーAMHとの相関を解析し、自己免疫性疾患合併有無でも比較検討する。流産既往、周産期合併症との関連についてもそれぞれコントロールとの比較において検討を行う。本研究により抗POTEF抗体が、卵巣機能不全や反復流産のリスク予測因子と成り得るかどうか統計学的に検証を行う。

Report

(1 results)
  • 2020 Annual Research Report

URL: 

Published: 2020-04-28   Modified: 2022-04-19  

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