遺伝子変異導入モデルマウスによる、乳幼児突然死解明の革新的診断スキームの構築
Project/Area Number |
20H03958
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58040:Forensics medicine-related
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
山本 琢磨 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (50634458)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大谷 成人 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (10561772)
村瀬 壮彦 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (40823315)
今坂 舞 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (50759553)
大村谷 昌樹 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (60398229)
池松 和哉 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (80332857)
三浦 綾 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (90814814)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥16,380,000 (Direct Cost: ¥12,600,000、Indirect Cost: ¥3,780,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2022: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2020: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
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Keywords | 乳幼児突然死 / 遺伝子改変マウス / RBM20 / 遺伝子変異モデルマウス / Rbm20 / Cpt2 / 突然死 / 遺伝子変異 / RNAスプライシング / 法医解剖 / 遺伝子解析 |
Outline of Research at the Start |
我々は、法医学における突然死の原因である機能性疾患の解明に遺伝子解析を行ってきた。しかし、検出された変異が病的であるか否かの確認は不十分であった。 本研究は突然死に検出された遺伝子変異を、動物モデルで病態把握を行うことを目的としたい。 今回、遺伝子改変モデル動物作製を遺伝学教室と共同研究することで、確実にモデル動物を作製でき、実現可能性を飛躍的に高めることができた。 これにより、法医学実務から実験的裏付けへの道筋が拓け、今後同じような突然死症例を予め予防することが可能になれば、法医学の一つの任務が果たせるものと考える。
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Outline of Annual Research Achievements |
我々は、法医解剖で経験した若年性突然死症例にRBM20遺伝子の新規I536T変異を検出したが(Yamamoto et al., Forensic Sci Int 2019)、その変異の病的意義についての判断は困難であった。 一年目は、このRBM20遺伝子に着目しノックインマウスRbm20-I538T KIマウスを作製、RNAスプライシングへの影響、遺伝子発現量への影響を確認した。 二年目は、病理学的検討と生理学検査を行い、H.E.染色及びMTC染色により拡張型心筋症や線維化は顕著には認められなかったことを、心エコーによっても心機能に顕著な差は認められなかったこと、各種心不全マーカーにおいても顕著な差は認められなかったことを確認した。 三年目にはこれらの結果を踏まえ、I536T変異の意義を考察し、論文として発表に至った(Yamamoto et al., J Mol Med 2022)。 さらに、心臓での影響のみならず、骨格筋での影響を検討したところ、心筋で大きくスプライシングが変化していたTtn Camk2d Ldb3においては、骨格筋での変化は認められなかった。 また、Rbm20変異マウスのみならず、先天性代謝疾患であり乳幼児突然死の原因の一つにもなるCpt2変異マウスの作製も行った。この遺伝子は、polymorphismであるF352C多型変異の熱感受性に基づいて発熱疾患や熱中症においても機能低下することが知られ、乳幼児突然死においてこの変異が高率に認められるが、その詳細なメカニズムについては検討できていなかった。このモデル動物作製により突然死との関連性を解き明かすことが期待されるが、現在のところは予備的検討にとどまっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2種類の遺伝子変異モデルマウスを作製することができ、うち1種類については分子生物学的解析や病理組織学・生理学的な形態解析を行い、論文受理まで至った。さらに、別週齢や他臓器での検討も進んでいる。一方で、他種類のモデルについては予備検討にとどまっている。
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Strategy for Future Research Activity |
Rbm20 I536T変異は、スプライシングや遺伝子発現などのレベルでは変化をもたらすが、個体レベルでの表現型での影響は乏しかったため、薬剤負荷などの検討、別週齢での検討に加え、新たに見つかったRbm20遺伝子の別部位での変異についてもモデルを作製し検討する予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)
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[Journal Article] I536T variant of RBM20 affects splicing of cardiac structural proteins that are causative for developing dilated cardiomyopathy.2022
Author(s)
Yamamoto T, Sano R, Miura A, Imasaka M, Naito Y, Nishiguchi M, Ihara K, Otani N, Kominato Y, Ohmuraya M, Karangi H, Nishio H.
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Journal Title
J. Mol. Med.
Volume: 100
Issue: 12
Pages: 1741-1754
DOI
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Peer Reviewed / Open Access
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