Project/Area Number |
20H04399
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80010:Area studies-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
佐藤 仁 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (50313010)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大山 貴稔 九州工業大学, 教養教育院, 講師 (20802391)
峯 陽一 同志社大学, グローバル・スタディーズ研究科, 教授 (30257589)
高橋 基樹 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (30273808)
黒田 一雄 早稲田大学, 国際学術院(アジア太平洋研究科), 教授 (70294600)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥11,960,000 (Direct Cost: ¥9,200,000、Indirect Cost: ¥2,760,000)
Fiscal Year 2022: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2020: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
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Keywords | アジアの開発学 / アジア・アフリカの開発学 / 開発概念の翻訳 / 日本の開発学 / 政府開発援助 / アジア / アフリカ / 開発学 / アジア・アフリカ / ODA / 開発概念 / 翻訳 |
Outline of Research at the Start |
日本の政府開発援助(以下, ODA)は, 半世紀を超える歴史をもつ。本研究ではODAの歴史的変転をアジア・アフリカでのフィールドワークを通じて知財化することを目指す。特に従来の日本のODAの主な受け手であったアジア諸国における「人づくり」の経験と, 新たな援助対象であるアフリカ地域を調査対象に, 政府間だけでなく, 政府と民間企業, 地域住民の相互関係に注目した「ODAの質」の解明に挑む。また, 研究成果を政策に活用するために国際協力機構(JICA)と密に協力し, 開発協力経験に内在する日本的な「実践知」を浮き彫りにしながら, 欧米とは一線を画した「アジア・アフリカの開発学」を展望する。
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Outline of Annual Research Achievements |
「アジア・アフリカの開発学」と題して、本研究では、従来、欧米主導の言説によって支配されてきた国際開発分野に対して、アジアやアフリカの開発実践から問題提起をすることを目標に活動した。具体的な研究成果としては、研究代表者による単著『開発協力のつくられ方』(東京大学出版会、2021年)、研究分担者による単著、峯陽一著『開発協力のオーラルヒストリー』(東京大学出版会、2023年)、黒田一雄著『国際教育協力の系譜』(東京大学出版会、2023年)、国際開発学会の学会誌 Journal of International Development Studies に英文の特集号Untranslatable Japanese Development Concept の掲載、さらには日本的な開発概念の国際的な意味をさらに深く検討した書籍 Semantics of Development を Springer Nature に一式提出したことなどが挙げられ、多くの成果を上げることができた。 「現場主義」や「人づくり」などの用語が日本の開発業界で広く用いられてきたにもかかわらず、国際的にみた特異性や意味について踏み込んだ考察がなされてこなかったことを反省し、体系的に日本独自の開発概念を検討できたこと、そして、その成果を英語で発信できたことの意義は大きい。特に日本の開発概念が中国や韓国に波及した事例を体系的に研究し、ジャーナル論文に仕上げることができたことには満足している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナ感染症の拡大によって予定していたフィールドワークの多くが実施できなかったことは心残りであるが、分担者同士がオンラインで研究会を重ね、とりわけ日本の開発学について多くの出版物を送り出すことができたのは収穫であった。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、一定数の英文による成果出版が行われるため、それらに対する国際的な評価を踏まえながら、今後、日本以外の国々における土着の開発概念を拾い上げる活動を展開してみたい。
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