| Project/Area Number |
20J12161
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| Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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| Allocation Type | Single-year Grants |
| Section | 国内 |
| Review Section |
Basic Section 02040:European literature-related
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| Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
森本 悠人 立教大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)
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| Project Period (FY) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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| Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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| Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2021: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2020: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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| Keywords | フローベール / フランス文学 / 19世紀 / 男性社会 / ジェンダー |
| Outline of Research at the Start |
本研究は、男性社会の表象という観点からフローベール作品の読解を試みるものである。19世紀フランスは男性優位の時代であったが、一方で男性は社会的に規定された「男性としての振る舞い」を要請される時代でもあった。フローベール研究においてフェミニズムの視点から女性の表象については論じられてきたが、近年歴史・文化史研究において発展しつつある男性学の知見を取り入れることで、フローベール作品に内在するジェンダーの問題をより多角的に捉えられると考えられる。
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| Outline of Annual Research Achievements |
フローベールは『ボヴァリー夫人』出版以降種々の議論を巻き起こしたが、そうした議論において何が問題となっていたのか。同時代作家や批評家の言説を読み込むことで、読者がどのような規範意識のもとに小説に接していたのかを明らかにし、フローベール作品の同時代的な意味を浮かび上がらせることを目的に、本研究ではフローベール作品をめぐる同時代の批評的言説のうちでとりわけ19世紀を背景とした小説である『ボヴァリー夫人』と『感情教育』を扱った書評を分析した。 まず『ボヴァリー夫人』について、批評家がエンマ・ボヴァリーという女性中心人物に着目する際に、彼女の男性的要素について言及し、ジェンダー・ロールにおける女性という役割から逸脱していることを問題視していることを明らかにした。ボードレールがエンマの男性性を称揚したことは知られているが、ボードレールも男性性に優位を置いていることを浮かび上がらせた。それらを通じて、当時の批評的言説に男性性の優位性が刻み込まれていることを明らかにした。 また『感情教育』に関する同時代の書評を分析することで、女性が男性性を獲得することは許容されるとしても、男性に男性性が欠けていることは容認されないことが明らかになった。フレデリックという男性主人公の優柔不断さは男らしさの欠如とみなされ、『感情教育』における主人公=ヒーローの不在を批評家たちは指摘した。一方でそうした人物像こそが同時代の精神を表現したものであることを喝破する批評も存在した。19世紀後半は男らしさの在り方に変化が見られる時代であり、『感情教育』がまさにその過渡期を描いた小説として読者に読まれたことを明らかにした。それと同時に作品に対する批評家の価値判断のうちに、男性社会の再生産を望む態度が見られることを明らかにした。
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| Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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| Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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