日本的ファンシーをめぐる1970年代の女性文化再編の研究ーサンリオ出版を中心に
Project/Area Number |
20K00293
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02010:Japanese literature-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小平 麻衣子 慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (40292635)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 名津子 立教大学, 文学部, 准教授 (10770125)
吉田 司雄 工学院大学, 教育推進機構(公私立大学の部局等), 教授 (50296779)
小泉 夏子 (徳永夏子) 日本大学, スポーツ科学部, 講師 (00579112)
井原 あや 大妻女子大学, 文学部, 講師 (30882302)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | サンリオ / 『詩とメルヘン』 / 現代詩 / マンガ / 童話 / SF / 女性詩 / 詩 / キャラクター / SF / 1970年代 |
Outline of Research at the Start |
1970年代からの株式会社サンリオの出版物、特に女性詩集や関連する投稿雑誌、SF文庫などを例として取り上げ、現代において〈女性的〉とされる文化の形成過程と展開を探る。サンリオに代表される日本の〈かわいい〉文化と、上記の出版物に現れる不気味なものや不可知なものなど多様な表現には、どのような関係があるのかを検証し、文学とサブカルチャーにまたがる文化的構図を抽出する。研究会やシンポジウムの公開で成果を発信しながら、論集などの成果物の刊行を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
サンリオ文化と文学に関する研究会を5回行った。研究発表または講演の詳細は以下のとおりである(回数は昨年度からの継続)。 第5回(2022年5月15日(日)14時~16時、立教大学池袋キャンパス)は、梯久美子氏のサンリオ出版時代に関するご講演をいただいた。第6回(2022年7月23日(土)16:00~20:00オンライン開催)では、河田綾氏「辻信太郎の経営と文学」、帆苅基生氏 「『いちご新聞』の中の〈文学〉―ファンシーな教養主義」、第7回(2022年11月13日(日)16:00~20:00オンライン開催)では、村松まりあ氏「雑誌『リリカ』が目指したもの―サンリオ的リリシズムの方法」、米山大樹氏「きのゆりと『詩とメルヘン』―詩の計量的分析から」、第8回(2022年12月17日(土)13:00~17:00、慶應義塾大学三田キャンパス)では大島丈志氏「やなせたかしの抒情と『詩とメルヘン』の編集方針」と小池昌代氏講演「「ポエム」と「現代詩」のあいだ―「詩とメルヘン」の詩を題材に」、第9回(2023年3月7日(火)14:00~18:00オンライン開催)では小平麻衣子「〈…だったら〉の詩学―『詩とメルヘン』と同時代メディア」、尾崎名津子氏「『詩とメルヘン』の中の異界―安房直子の「メルヘン」における包摂と喪失」として、調査・研究を深めた。また、それぞれのテーマに応じた調査出張を行った。『詩とメルヘン』に多くの作品を掲載したイラストレーター・永田萌氏にも、2023年1月30日に雑誌の特色などについてのインタビューを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
主に2020年度に、新型コロナ流行による研究会開催や調査活動の制限による遅れがあったが、2022年度は、昨年度よりもさらに多く研究会を開催し、以前から取り組んでいる主要な雑誌メディアだけでなく、子ども向け媒体、マンガ雑誌など、サンリオ社の多岐にわたる文化的活動について分析を進めることができた。また、それらに関わりの深い作家やイラストレーターへのインタビューも行い、やなせたかしの資料を収蔵する記念館での調査なども行っている。研究期間について1年間延長を申請したため、十分な研究成果の発表を達成できる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
個別の研究は進展しているので、今後はそれぞれの関係性を確認しつつ、最終的な成果を論集として出版することを目的とする。一方、当初予定していた国際研究集会の開催は、すでに時期を延期しているが、オンラインなどの実施方法の変更も視野に入れている。
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Report
(3 results)
Research Products
(19 results)