日本中世古記録・文献史料の史料学的研究による朝廷制度史・政治史の考察
Project/Area Number |
20K00933
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03020:Japanese history-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
遠藤 珠紀 東京大学, 史料編纂所, 准教授 (10431800)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 日本中世史 / 史料論 / 古記録 / 文献史料 / 朝廷制度史 / 政治史 / 朝廷 / 日記 / 制度史 |
Outline of Research at the Start |
本研究課題では、中世日本の古記録の総体的な検討を行い、主に朝廷における情報の流れや政務運営システムを探っていきたい。本課題では特に歴代日記を記している家の日記・女性の日記・神社の社家に注目し、古記録の所在を調査し、その中でも重要なものについては史料的性格を明らかにし、翻刻作成などの歴史情報資源化を行う。その上で当該期の政治史・制度史などの見直しを行いたい。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、鎌倉期から室町期を中心に、古記録の収集及び総体的な検討を行い、トータルな形で中世朝廷における情報の流れや政務運営システムの検討を試みるものである。その遂行のため本研究課題の研究計画は大きく二つの柱をたてた。まず古記録の所在(原本・写本の所在)を調査し、特に重要なものは史料的性格を明らかにし、翻刻・フルテキストデータベース作成などの歴史情報資源化を行うこと。二つ目として、これらの知見を生かして当該期の政治史・制度史等の考察を行うことである。 本年度も新型コロナ禍のため、史料の原本調査については充分には行うことができなかったが、比較的感染状況の落ち着いた時期を見計らい、国立歴史民俗博物館・早稲田大学・公益財団法人陽明文庫などに赴き調査を行った。各調査先には、ご高配を賜り感謝する。また東京大学史料編纂所所蔵の原本、架蔵の写真帳及びこれまでの調査に基づき史料的検討を進めた。これらにより早稲田大学図書館所蔵『宣教卿記』紙背文書、国立歴史民俗博物館所蔵『綱光公記』などの翻刻、紹介を行った。 また政治史的検討としては、次のような成果を発表した。新出の『明月記』断簡を検討し、承久の乱直後の公武関係を検討した(「北条政子危篤の報と公家社会」『書物学』20、2022年。2022年8月横浜市歴史博物館講座)。江戸時代の伝承を辿りながら、武田信玄息女松について検討した(「松(信松院殿)」丸島和洋編『武田信玄の子供たち』宮帯出版、2022年)。公益財団法人陽明文庫所蔵史料に、従来別の写しで知られていた文書の案文があることを見出し、豊臣秀吉の唐入り構想につき検討した(「新たな山中長俊書状写と豊臣秀吉の「唐入り」構想」『古文書研究』93、2022年)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題は、中世日本の古記録の総体的な検討を行い、主に朝廷における情報の流れや政務運営システムを探っていかんとするものである。調査対象として①中級実務官僚である名家の歴代の日記、②下級実務官僚の歴代の日記、③社家・女性の日記に注目して検討するとした。本年は①として中級実務官僚広橋家の『綱光公記』、中御門家の『宣教卿記』を、2として、宮中の女房達により記された『御湯殿上日記』および京都賀茂別雷神社の関係史料の紹介を行うことができた。またこれらをもとに当該期の政治や公武関係にかかわる論考を発表した。新型コロナ禍による影響により、遠方での史料調査が進んでいない側面はあるが、おおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度以降も研究計画・方法の基本概要は同様であり、新型コロナ禍の状況を勘案しつつ継続して調査を進めていく。具体的には『綱光公記』・『宣教卿記』・『院中御湯殿上日記』・賀茂別雷神社の記録などを考えているが、研究の進捗に合わせて、収集の範囲を拡げる、あるいはターゲットを絞りつつ遂行していく。狭義の「日記」に留まらず、文書類、符案など周辺史料との関連付けも積極的に試みていきたい。研究の成果は適宜論文あるいは史料紹介として公表する。調査の進展に伴い、当該期の古記録全体の特質の検討、古記録学の構築も進むことが見込まれる。調査先としては、国立歴史民俗博物館、神宮文庫、京都府立京都学・歴彩館、公益財団法人陽明文庫、早稲田大学附属中央図書館などを予定しているが、調査の進展により随時変更することになろう。
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Report
(3 results)
Research Products
(44 results)
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[Book] 勘仲記72021
Author(s)
高橋 秀樹、櫻井 彦、遠藤 珠紀
Total Pages
250
Publisher
八木書店出版部
ISBN
4840652112
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