リタイヤした新規参入者の離農要因と新規参入支援の改善方策に関する実験的経営研究
Project/Area Number |
20K06281
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 41020:Rural sociology and agricultural structure-related
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
山本 和博 愛媛大学, 農学研究科, 教授 (70504124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 秀介 京都大学, 農学研究科, 教授 (50355468)
島 義史 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中日本農業研究センター, グループ長 (10414781)
板橋 衛 北海道大学, 農学研究院, 教授 (90289645)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | リタイヤを出さない方策 / 研修期間の中止者 / 就農後の離農者 / 新規参入者 / リタイヤ / 定住 / 特性 / 支援方策 / 離農要因 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、新規参入者の受け入れ体制が充実している公社運営型、JA運営型、町運営型の農業研修機関への在籍経験者について、定住した新規参入者、研修や就農をリタイヤした新規参入者別に、以下の研究内容に取り組む。 1)リタイヤした新規参入者の特性と離農要因、並びに支援内容に対する評価 2)定住した新規参入者の特性、並びに支援内容に対する評価 3)受け入れ側における人選方法の問題点摘出と審査基準の策定
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,公社やJA運営型の就農研修機関において,リタイヤを出さない方策を明らかにした。まず第1は,研修期間の中止者を出さないためには,就農研修の採用基準の強化が必要であり,農業研修補助金や新規就農初年度生活資金等の支援を拡充して研修参加希望者を増加させ,採用の審査過程において,高校・短大卒業後定職に就いていない希望者や転職の多い希望者を不採用にする必要がある。また,特に夏季の1週間程度の事前研修においては,可能な限り親交を深め,この時あえて芽かぎ等の単純作業を主体にすることで,明らかに就農動機が低く,長続きしない性格など農業適性のない希望者を不採用とするなどの採用基準の強化が可能となる。 第2は,就農後の離農者を出さないため,地元受け入れ側の支援方策は,コミュニケーション不足やトラブル対策として,特に新規参入者に対して,圃場を借りている地主へは定期的な状況報告や技術相談を促すこと,また地域住民との交流を深めるため,過剰な負担とならないように自由参加としながら,地方祭や歌舞伎等の伝統行事,定期的な環境整備活動等の地区行事への参加を促すこと,そして,同じ悩みをもつ新規参入者同士の組織化による情報交換の場の提供が必要である。 また,技術力不足対策としては,既に実施している地元相談農家への農家まわり研修や農業指導者の訪問指導のほか,新規就農者同士が集まり積極的に技術の情報交換ができる場の体制整備が必要である。さらに,農協や普及センター等の組織間連携での,例えば旬別の出荷実績によるリアルタイムの細やかな技術指導が必要である。労働力が一人であることの不便さ・肉体的限界・孤独感を解消するための対策としては,採用の審査過程においては,未婚者より,配偶者も就農希望の既婚者を優先することや,臨時雇用による労働支援体制の整備が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は,新規参入者の受け入れ体制が充実している愛媛県や北海道など県内外における農業公社運営型,JA運営型,自治体運営型の就農研修機関への実態調査により,定住した新規参入者,研修や就農をリタイヤした新規参入者別に,1)リタイヤした新規参入者の特性と離農要因、並びに支援内容に対する評価,2)定住 した新規参入者の特性、並びに支援内容に対する評価,3)受け入れ側における人選方法の問題点摘出と審査基準の策定を解明することにある。 これら研究の実施状況については,愛媛県内における就農研修機関への実態調査は,計画どおり遂行している。しかし,北海道など県外の就農研修機関への実態調査については,新型コロナウイルス感染拡大の影響により,遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
愛媛県外における就農研修機関への実態調査により,定住した新規参入者,研修や就農をリタイヤした新規参入者別に,1)リタイヤした新規参入者の特性と離農要因,並びに支援内容に対する評価,2)定住した新規参入者の特性、並びに支援内容に対する評価,3)受け入れ側における人選方法の問題点摘出と審査基準の策定を解明する。
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Report
(3 results)
Research Products
(15 results)