VOC・重金属複合汚染に対するスーパーヤナギの反応機構解明とバイオマス利用法確立
Project/Area Number |
20K06349
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 41050:Environmental agriculture-related
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
石川 祐一 秋田県立大学, 生物資源科学部, 准教授 (60315603)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木口 倫 秋田県立大学, 生物資源科学部, 教授 (70457761)
栗本 康司 秋田県立大学, 木材高度加工研究所, 教授 (60279510)
高橋 正 秋田県立大学, 生物資源科学部, 教授 (80132009)
早川 敦 秋田県立大学, 生物資源科学部, 准教授 (10450280)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | スーパーヤナギ / 耕作放棄地 / バイオマス利用 / 環境修復 / カドミウム / 1,4-ジオキサン / 昆虫食飼料 / 高収量ヤナギ / バイオマス資源 / ファイトレメディエーション / ファイトボラタリゼーション |
Outline of Research at the Start |
「高収量ヤナギは次世代の農資源として利用可能か?」どうか、26~48t乾物収量/ha/年を記録したスーパーヤナギとよばれる高収量ヤナギを用いて、従来法よりもはるかに省力的な環境修復技術・生態系サービス管理技術・バイオマス資源化技術を確立することを本申請の目的とする。そのため、荒廃湿地・耕作放棄地分布の時空間変動を解析し、荒廃湿地・耕作放棄地でのスーパーヤナギによるバイオマス資源化を進める。また、複合汚染土壌でのスーパーヤナギによる重金属・VOC吸収除去法の確立とスーパーヤナギによるVOC除去メカニズムの解明を進める。さらに共通課題として収穫物の品質評価と高度利用法の検討を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
課題1.荒廃湿地・耕作放棄地分布の時空間変動解析:2021年度までに概ね課題を完了したため、課題2~5を中心に実施した。 課題2.荒廃湿地・耕作放棄地でのスーパーヤナギによるバイオマス資源化:今年度は現有圃場での栽培を継続した。 課題3.複合汚染土壌でのスーパーヤナギによる重金属・VOC除去法確立:今年度はバイオチャーなどの土壌改良資材を加えた栽培試験を行った結果、バイオチャー施用によりすべての系統でヤナギの生育が促進され、リター重量が増加した。一方、リター中重金属含量は、すべての系統においてバイオチャー無施用区で最も高く、バイオチャーを入れた処理区では低下した。土壌中の重金属は移動性の低い有機態分画に移動し、ヤナギによる重金属吸収を抑制する結果となったため、収量増加と含量低下のトレードオフの関係にある。 課題4. スーパーヤナギによるVOC除去メカニズムの解明:今年度は他の系統ならびに異なる時期での栽培試験を行い、栽培期間全体を通した除去メカニズムの解明を進めた。その結果、秋季の蒸散量低下に伴い、除去量は夏季の10~20%と大きく低下した。秋季における蒸散と同化による1,4-ジオキサン除去の割合は小さく、蓄積量とその他要因(根圏域での分解等)の割合が大きくなった。秋季では、ヤナギの1,4-ジオキサンに対する蒸散と同化の活性が低下し、根から吸収された1,4-ジオキサンが植物体中に多く残留した結果、蓄積による1,4-ジオキサン除去の割合が増加したと考えられる。 課題5.収穫物の品質評価と高度利用法の検討:22年度は引き続きバイオチャーのトマトの養液栽培の培地としての評価を進めるとともに、昆虫食の飼料としての利用法の検討を進めた。その結果、慣行のロックウール培地と同等の収量が得られたとともに、昆虫食飼料として利用することで効率的なタンパク質転換が期待できることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
課題1.荒廃湿地・耕作放棄地分布の時空間変動解析:研究開始当初想定していた計画は概ね完了することができたため、順調に進捗することができたと判断している。 課題2.荒廃湿地・耕作放棄地でのスーパーヤナギによるバイオマス資源化:研究開始当初想定していた計画の規模を縮小したものの、継続したデータを得られたことから概ね順調に進捗することができた。 課題3.複合汚染土壌でのスーパーヤナギによる重金属・VOC吸収除去法確立:一昨年度の圃場に隣接した圃場においてバイオチャー添加による新たな試験を開始することができたことから計画は順調に進捗できたものと判断している。 課題4. スーパーヤナギによるVOC除去メカニズムの解明:一昨年度物流停止により縮小し、実施できなかった試験区において追加の実験を行うことができ、概ね順調に進捗することができた。 課題5.収穫物の品質評価と高度利用法の検討:昨年度の養液栽培培地という新たな利用法への展開を継続できたことに加えて、昆虫食の飼料として利用についてもの糸口を見いだせたことからおおむね良好に進捗したと判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は研究のまとめとして論文投稿や国際学会での発表を中心に行う。 加えて、課題3.複合汚染土壌でのスーパーヤナギによる重金属・VOC吸収除去法確立については昨年度から開始した圃場においてバイオチャー添加による新たな試験を継続し、2年間の栽培データを取得する。 また、課題5.収穫物の品質評価と高度利用法の検討については対象とする昆虫を変更し、昆虫食の飼料として利用可能性評価について継続した試験を行う。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Beyond the Tsunami Disaster: Ten Years’ Activities to Use Uncultured Fields after the Great East Japan Earthquake in Miyagi, Japan2022
Author(s)
Yuichi ISHIKAWA, Hideo SUGIMOTO, Yasunobu MATOBA, Toshio OSHIDA, Atsushi FUKUDA, Hisao USHIKI, Tetsu NISHIOKA, Yuji AOKI, Takahiro MIYAI, Shunsuke KIKUCHI, Ryo FUJITA, Satoshi WAKAMIYA, Shota SASAKI, Shota NAGASAWA, Moe SATOH, Sachiko YABUKI, Hitoshi KANNO, Hidetsugu MORIMOTO, et al.
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Journal Title
Journal of Arid Land Studies
Volume: Special issue
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[Presentation] 東日本大震災に伴う津波被害への対応:宮城県亘理町の耕作放棄地を利用した10年間の活動報告2022
Author(s)
石川祐一, 杉本英夫, 的場泰信, 押田敏雄, 福田淳, 牛木久雄, 西岡哲,青木雄二, 宮井隆大, 菊地駿介, 藤田遼, 若宮理, 佐々木祥太, 長澤昇汰, 佐藤萌, 矢吹幸子, 菅野均志, 森本英嗣, 日高伸, 早川敦, 高橋正
Organizer
日本沙漠学会学術大会
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Author(s)
日本沙漠学会
Total Pages
534
Publisher
丸善出版
ISBN
9784621305171
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