甑島里方言研究を通じたテキスト・辞書活用のモデル化
Project/Area Number |
20K13054
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02070:Japanese linguistics-related
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
平塚 雄亮 中京大学, 文学部, 准教授 (70757822)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 危機方言 / 辞書 / テキスト / 甑島里方言 |
Outline of Research at the Start |
本研究は,これまで申請者が記述的研究に携わってきた甑島里方言を対象に,テキストと辞書を用いた研究の展開を行う。これにより,他方言においてもテキスト・辞書を整備することを定着させ,さらにこれらを用いた研究を活性化させることを目的としたものである。同時にテキストは,里方言を専門としない研究者に対してもさらに利用可能性を広げるべく,通方言的に使用できるグロスの考案・提示も行う。また辞書は,専門外の研究者の有効的活用手段の検討を行うとともに,当該方言話者自身がどのような形の辞書を必要としているかの調査を行い,それに合わせた公開のしかたを模索する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は,8月に甑島里において数日間の現地調査を行った。新型コロナウイルスの影響により現地調査が行えたのは約2年半ぶりであり,本研究の期間中は初めてのことであった。この調査では,前回,約2年半前に行っていた辞書作成に関する調査の続きを,話者1名に対して行った。具体的には,数百語の方言語形,例文およびそれぞれの音声の収録を行った。この調査で得られたデータは,現在甑島里方言の辞書が公開されている国立国語研究所「危機言語データベース(https://kikigengo.ninjal.ac.jp/)」において,追加公開の準備を進めているところである。また,甑島里方言にみられる,疑問文に現れる条件形式についても記述を進めるべく,面接調査を行った。さらに,辞書作成と同時進行で進めている談話テキストについても,公開に向けてグロスの付与などの作業を進めた。 研究業績として,甑島里方言も関連する言語事象として,2022年度日本語学会春季大会において,日本語諸方言における複数標識に関する学会発表(ワークショップの一部)を行った。本発表はデータとしては国立国語研究所による『日本語諸方言コーパス』を使用したものの,その調査結果を研究代表者の現地調査による甑島里方言のデータと対照させたため,本研究の成果の一部として研究成果の公表を行った。さらに,本研究の成果の一部を教育面で還元させるものとして,『ワークブック 方言で考える日本語学』の執筆および編集作業を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年度は甑島里において現地調査が1回行えたものの,新型コロナウイルスの影響によるさまざまな制限が依然としてあったため,3年目という研究期間全体を通して考えると,この時期に現地調査が1回しか行えていないというのは,圧倒的にデータが足りていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は新型コロナウイルスに関する対応がほぼなくなったと言えるため,積極的に現地調査を行い,データの収集に努めるとともに,早急にデータの追加公開を行えるようにしたい。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)