Project/Area Number |
20K13118
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
加藤 由崇 中部大学, 人間力創成教育院, 准教授 (80762666)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 探究的実践 / 実践者研究 / 授業 / 外国語教育 |
Outline of Research at the Start |
本研究は「探究的実践」の知見に基づき、外国語教育における実践者研究モデルの構築を行う。探究的実践は「真に包括的な実践者研究」の7原則に基づく実践者研究のモデルであり、1990年代からブラジルと英国を中心に発展を遂げてきた。教師だけでなく学習者を「共同探究者」としてみなし、「なぜ」から始まる疑問に取り組むことで教室生活の理解を深める、持続可能性を意識した実践者研究である。本研究では、これまで「具体性を欠く」として批判を受けてきた探究的実践について、国内外の先進的な事例を収集するとともに、歴史的資料から理論的背景の精緻化を試みることで、教室内で実現可能な実践者研究モデルを構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、本研究の目的である外国語教育における「探究的実践」に基づく実践者研究モデルの構築・公開に向けて、おもに以下の3点の研究を行った。 (1)前年度に引き続き、国内外の関連研究を参照しながら、探究的実践の中心的な概念である「問い」(puzzle)についての理論的・実践的考察を深めた。研究成果の一部は査読付き学術論文として国際誌Language Teaching Research(Sage)に発表し、オープンアクセス論文として幅広く成果の公表に努めた。 (2)前年度までのアプローチとは異なり、探究的実践における成果物ではなく過程に注目して、大学の英語授業における実践を継続的に積み重ねた。具体的には、(a)学習者の英語授業・英語学習に密接に関連した「問い」を引き出すためにこれまでの英語学習を協働的・省察的に振り返る時間を設け、(b)個人での取り組みではなく協働的にオンラインポスターを作成する活動を新たに導入し、(c)最終的に一連の探究的実践の過程で学んだことを振り返る省察の時間を設けた。これらの探究的実践モデルについて、おもに学習者の探究の質や省察内容をもとに検証した。 (3)前年度に引き続き、ウェブサイトやメーリングリストの継続的な更新・活用を進め、実践者研究に関する国際ネットワークの構築に努めた。国際応用言語学会(AILA)が支援する研究ネットワークの一つであるFully Inclusive Practitioner Researchの共同責任者を継続的に務め、AILA 60th Anniversary World Congress Lyon 2023においてシンポジウムを企画・実施した。また、英国、米国、ブラジルの研究者らネットワーク責任者間でのオンライン会議を定期的に行うとともに、実践者研究について議論する複数のオンラインイベントを主催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度に予定していた研究はある程度計画通りに進めることができたものの、さらに論文執筆や研究発表などを積極的に行うことで、研究成果をより広く社会に還元していく必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、本研究の最終年度として、過年度の研究成果をもとに探究的実践に基づく実践者研究モデルを示し、それを幅広く公開する。研究ネットワークを活かした国内外の研究者らとの議論を継続させながら、学会や学会誌において研究成果を積極的に公表し、提案したモデルに関する批判的な考察を仰ぐ。
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