昭和初期 廃娼企図県における人身売買問題への取り組み
Project/Area Number |
20K13189
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 03020:Japanese history-related
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
眞杉 侑里 立命館大学, 文学部, 授業担当講師 (30794630)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 買売春 / 公娼制度 / 私的売春 / 酌婦 / カフェー女給 / 公娼制度廃止案 / 愛知県 / 芸妓 / 私的売春営業 / 近代日本 / 売春 / 私娼 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、公娼制度が動揺する昭和初期において、実際に売春営業を取り締まる立場にあった県当局が売春営業全般をいかに把握し、そこに存在する人身売買的状況にどのように対応しようとしたのかを明らかにするものである。 その検証地域としては、大規模な公娼免許地、私娼窟、カフェー街などを抱える愛知県を予定している。愛知県は最終的には実現しないまでも、昭和初期に公娼制度廃止の具体的検討をおこなった県であり、その腹案には「前借金」問題の解消も織り込まれていた。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は2021年度に収集した史料の分析作業を主として行っている。特に、愛知県公文書館にて収集した「料理屋飲食店カフェー喫茶店営業台帳」は、昭和10年代のカフェー・料理店営業の実態を知る上で非常に貴重な史料である。 しかし、同史料は営業者管理の観点から作成されたものであり、台帳情報を集積しデータベース化したのち、複数情報の相互関係を加味しつつ分析を行なう必要がある。本年度の研究過程では、台帳情報のデータベース化を完了し、分析作業に着手。途中経過について、研究報告を行った。現時点までで判明している点は下記の通り。 ①1934(昭和9)年に行われた酌婦取締規則および料理屋待合茶屋取締規則の改正は、同年の中村遊廓による公娼制度廃止の動向と軌を一にするものである可能性が存在すること。 ②カフェー女給に対する規制緩和の意味については今後の検討課題にあたるが、「前借金」の問題について県当局者の言及がみられ、これとの関連性も考慮せねばならないこと。 以上、研究途中の状況であるが、これらは本研究課題にとって極めて重要な意味を持つ。特に、2022年度研究成果において公娼制度廃止は貸座敷業者の意図によるものであったとの結論を得ているが、①の点からは「売春営業」という広い範囲で見たとき公娼制度廃止と関連する動向が県当局者の手により実現されていると見ることができる。さらに②の通り、規制緩和の効果のうちに「前借金」問題の解決が見込まれたとするのであれば、この点も本研究の掲げる「人身売買問題への取り組み」に連なる動向としても重要な意味をもつものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
重要史料を分析する前提作業が予想以上に煩雑なものであり、史料読解の正確性を担保するための作業時間が多くかかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の作業により、重要史料分析のための条件が整っており、分析作業にも着手している。今後は本年度成果として中間報告した2点について分析作業を完了し、論文投稿・研究発表など活発な活動を行っていく。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)