Proposal of STEAM Education Based on Interactive Exhibits at Science and Engineering University Museum
Project/Area Number |
20K13253
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 03070:Museology-related
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Research Institution | University of Tsukuba (2022) The University of Tokyo (2020-2021) |
Principal Investigator |
棚橋 沙由理 筑波大学, 教育推進部, 准教授 (20834930)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 理工系ミュージアム / STEAM教育 / 分野横断型教育 / 大学博物館 / 持続可能性 / オブジェクトベーストラーニング / オブジェクトテラピー / Object-based learning / オブジェクト介在型学習 / 理工系大学博物館 / 文理芸融合型教育 / 異分野融合 / 多文化共生 / SDGs / 参加体験型学習プログラム / 博物館教育 / 科学教育 / 科学コミュニケーション / 科学リテラシー / ミュージアムコミュニケーション |
Outline of Research at the Start |
21世紀に入り、ミュージアムにおける展示・学習方法がテクノロジーの下支えを受ける形で大変多様化した。社会教育ならびに学校教育をめぐる潮流のなかで近年、ミュージアムがインフォーマルな学習環境としてパブリックからますます注目を集めている。とりわけ理工系ミュージアムは、科学的思考や芸術的感性を涵養する場としてひときわ期待が高まっている。その趨勢を踏まえ本研究では、豊富に研究者を擁する大学博物館を実験の場として活用し、次世代に理数・理工系科目に興味を抱かせるための展示・イベントについて定性的・定量的に解析する。理工系大学の大学博物館においてインフォーマルなSTEAM教育の有効性を調査し一般化を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、科学的思考や教養を涵養する場として期待が高まっている理工系ミュージアムにおいて、教育プログラムの定性化・定量化をおこなうことを目的としている。申請者は、真正の教育研究が展開される場である理工系大学の大学博物館において、次世代のためのSTEAM教育型の展示・イベントを企画・実施し、効果測定の事績を蓄積させてきた。学内に豊富に研究者を擁する大学博物館を実験的に活用し、次世代に理数・理工系科目に興味を抱かせるためにどのような展示・イベントが効果的なのかを定性化・定量化することを試みてきた。 これまでの研究期間で蓄積した結果を国内外に発信したところ、理系分野だけでなく人文社会系分野も交えた分野横断型の展示・イベントを企画・実施するべきであるとの提案を得ることができた。そのような展示・イベントを企画・実施し効果測定の事績を蓄積させる過程で、ミュージアムないしオブジェクトが社会の持続可能性に貢献し得る可能性が見えてきた。実際に、現代社会は数多の困難に直面しており、地球の持続可能性はいまや世界的課題である。豪雨、大津波あるいは森林火災といった気候変動による天災に加えて、複雑な人種・民族間差別の引き起こす人災といったさまざまな課題が山積している。個人から国・地域そして地球レベルのウェルビーイングの向上に向けて、人びとが社会課題に対して適切に向き合うことのできるよう、多文化共生・異文化理解の土壌を育むことが肝要である。それには、分野横断型の展示・イベントを企画・実施し人びとの理解増進を図る必要がある。加えて、本研究を通じてオブジェクトベーストラーニングの学習機能について検討し、それにより派生機能であるオブジェクトテラピーに関するパイロット実験も実施した。現在、人びとのウェルビーイングを向上させるためのオブジェクトに機能について、さらなる検討を重ねているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究を遂行する過程で、ミュージアムのオブジェクトを用いたアクティブラーニングであるオブジェクトベーストラーニングの教授手法ならびにコミュニケーション手法としての機能に着目した。オブジェクトベーストラーニングは、分野横断型学習に適した学習方法でありSTEAM教育との親和性も高い。その基本概念およびオブジェクトの定義等を確認した上で、最近の論考ないし国際会議の議論を参照しながら、著者らによる分野横断型学習としてのケーススタディを積み重ねた。その上で、オブジェクトにより促される人びとの交流に着目し一人ひとりのウェルビーイングの関係性ないしその現代的意義について、包括的に検討している。
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Strategy for Future Research Activity |
持続可能な社会の実現に向けた大学博物館の貢献を思料した際、異文化(異文野)理解のための分野横断型教育こそが、個人ひいては社会全体のウェルビーイングの向上に資すると考えられる。そのため現在、オブジェクトベーストラーニングの機能拡張へと研究を展開させている。本年度は、オブジェクトベーストラーニングの海外調査を中心に実施し、日本への導入方法を検討したい。
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Report
(3 results)
Research Products
(23 results)