長期的な目標追求における目標と誘惑の両立方略の作成および有効性の検討
Project/Area Number |
20K14142
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 10010:Social psychology-related
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Research Institution | Kyoto Notre Dame University (2022-2023) Rissho University (2020-2021) |
Principal Investigator |
下田 麻衣 京都ノートルダム女子大学, 現代人間学部, 講師 (70746015)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 自己制御 / 目標追求 / 自己統制 |
Outline of Research at the Start |
本研究では,長期的な目標追求に有効な自己制御の在り方として,目標と誘惑の両立方略を提案する。両立方略とは,目標追求中に誘惑を「計画的に充足する」ことによって目標追求を促進する方略である(例:ダイエット中に週1回だけは甘味を楽しむ)。この方略は,短期的な視点では自己制御の失敗にみえるが,長期的な視点で捉えると,目標達成と誘惑充足の両方が満たされることで目標の動機づけを維持し,効果的に目標追求を促進させるという利点がある。本研究では,目標追求に有効な両立方略について明らかにし,長期的な目標追求における両立方略の有効性について実証的に検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は,本研究で作成した目標・誘惑両立方略尺度(以下,両立方略尺度と表記する)の妥当性(調査1)および再検査信頼性(調査2a, 2b)の検討を行った。 調査1では,両立方略尺度(誘惑充足調整方略/目標優先・誘惑回避方略/誘惑へのコミットメント調整方略)の妥当性の検討として,既存の尺度「特性的快楽能力尺度(Bernecker & Becker, 2020)」,「特性的セルフコントロール尺度短縮版(尾崎他, 2016)」間の関連について検討を行った。その結果,両立方略の使用頻度が高いほど,快楽的な目標追求を成功させやすく,特性的セルフコントロール能力も高いことが示された。また,両立方略の使用頻度が高いほど,追求している目標が進展しており,目標に関連した行動を多くとりやすいことが示された。これらの結果から,尺度としての妥当性がおおむね確認されたといえる。 調査2では,3週間の測定間隔を設け,2時点(Time1・Time2)において同様の調査を行った。その結果,両立方略尺度はTime1とTime2において中程度の正の関連がみられ,十分な信頼性が得られた。 上記2つの成果については,昨年度までの成果も含め,論文として投稿する予定である。なお,2024年2月より産前・産後の休暇及び育児休暇を取得したため,研究を一時中断した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は実験手法を用いて両立方略の有効性を検討する計画であったが,まずは両立尺度の作成を目指し,尺度の妥当性及び信頼性の検討を優先的に進めた。なお,産休・育休取得により今年度は研究中断となったが,おおむね順調に進展できたといえる。 研究再開後は最終年度となるため,今年度作成した尺度を研究に反映させることで,計画どおりの遂行が可能になると見込んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
両立方略の有効性の検討のため,経験サンプリング法を活用した介入実験を行う予定である。
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Report
(4 results)
Research Products
(5 results)