Project/Area Number |
20K18426
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56070:Plastic and reconstructive surgery-related
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
山内 大輔 久留米大学, 医学部, 助教 (80529496)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | PAT / CUBIC / 二光子励起顕微鏡 / 血管構造の可視化 / 三次元再構築 / 透明化標本作製 / LEA / 血管の可視化 / 透明化標本作成 / 血管構築 / 三次元解析 / 透明化標本 / レクチン / 血管内皮細胞 / 血管網三次元構築 / バイオイメージング / 二光子顕微鏡 |
Outline of Research at the Start |
Perifascial areolar tissue(PAT)は豊富な血管網を有し、腱・骨露出部の肉芽形成 のない創床や感染創にも遊離移植で生着しうることが特徴である。本研究では、正常組織および創傷治癒遅延モデルにおいてPATが血行再開するまでの組織内の経時的変化、組織構築を解析する。このことによりPAT移植の生着機序を明らかにし、術式をより安全で確実なものとすることに寄与する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、容易に生着しやすい性質持つ PAT(Perifascial areolar tissue)の三次元血管構築の解明を目的としており、より安全な術式を確立するとともに、PATを用いた治療法の適応拡大に貢献することを目指している。 2020年度は、透明化PAT組織の三次元血管網解析を行なった。この実験系では、ラットとヒトからPATを採取し透明化処理後に生体深部イメージング技術で血管網の三次元構築を解析した。事前のトライアルでは、ラット試料ではCUBIC(clear, unobstructed brain/body imaging cocktails and computational analysis)試薬を用いた透明化処理及び蛍光標識したトマトレクチン(LEA)を用いた血管系の描出が可能であった。しかし、ヒト PATでは試料に厚みがあったため透明化試料作製に時間を要した。また、LEAによる染色自体は可能であったが、二光子顕微鏡で三次元的な画像撮影を行うためには、試料の厚さを調整する必要性があることがわかった。2021年度以降は、Fresh cadaverからPATを採取して試料全体の透明化標本作製を試みているが、二光子顕微鏡で観察を行うには、透明化した試料を透明な状態を保持したままゲル化して固定する必要がある。CUBIC試薬とアガロースゲルの至適濃度を探索するため、2022年度以降はヒト生体のPAT余剰組織を用いて、CUBIC-1(FUJIFILM CUBIC TRIAL KIT)とCUBIC-L(TCI CUBIC KIT)の2種類で透明化標本を作製した。2%アガロースゲルでCUBIC試薬ごと試料を固形化することで、透明性を維持したまま蛍光標識でラベルした試料を二光子顕微鏡で観察を行えることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ヒト組織では脳以外の脂質の多い組織における透明化プロトコルが確立していない。また、 不定形の試料を観察したい場合は、観察対象が浮遊・移動しないように溶媒ごと試料をゲル化する必要がある。CUBIC試薬には複数の製品が存在するため、不定形試料の深部観察に最適化した透明化技術の選択と透明化・ゲル化のプロトコル確立に時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで、CUBIC試薬を用いてプロトコル通りに組織の脱脂・透明化を行なっても透明化標本が得られなかった。しかし、ヒトPATでの透明化標本作成のプロトコルを確立し、蛍光標識した試料をゲル化することにも成功した。そこで、次年度は二光子励起顕微鏡を用いてサンプルの解析を行う予定である。
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