文章の数量分析による西鶴を中心とした浮世草子の著者および成立年代の解明
Project/Area Number |
20K20133
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 90020:Library and information science, humanistic and social informatics-related
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Research Institution | Osaka Seikei University (2022) Osaka University (2020-2021) |
Principal Investigator |
上阪 彩香 大阪成蹊大学, データサイエンス学部, 講師 (60780252)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 統計科学 / トピックモデリング / 近世文学作品 / 多変量解析 / デジタル化 / 井原西鶴 / 浮世草子 / 著者判別 |
Outline of Research at the Start |
井原西鶴は近世文学を語る上で欠かすことのできない俳諧師・作家である。しかしながら、西鶴の浮世草子が偽作・補作であるという疑惑やその成立年代が明確にわかっていない等、近世文学界では未だ論争が繰り広げられている。本研究課題では、数量分析を用いて帰属不明の浮世草子作品の著者問題を解明することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
井原西鶴は近世文学を語る上で欠かすことのできない俳諧師・作家である。しかしながら、西鶴の浮世草子が偽作・補作であるという疑惑やその成立年代が明確にわかっていない等、近世文学界では未だ論争が繰り広げられている。本研究課題では、数量分析を用いて帰属不明の浮世草子作品の著者問題を解明することを目的としている。 令和4年度には、浮世草子を対象にトピックモデルを用いて作品の特徴を捉えることを試み、得られた研究成果の一部をThe 6th Asia Future Conferenceにて発表した。西鶴の作品は、一般的に好色物、武家物、町人物、雑話物に分類される。分類に関しては諸説あるが、宗政(1969)において一般の分類とされる分類(好色物、武家物、町人物、雑話物、その他)を参考に、トピック数を5として検討を行った。また、解析の前処理として除去するストップワードとして、出現頻度が低い単語及び上阪(2016)による研究成果を基に重複率が高い単語を取り除くこととした。トピックモデルを実施した結果、好色物、武家物、町人物、雑話物に関連する単語で構成されるトピック及び各々のトピックにおいて特徴的な単語を抽出した。また、各々のトピックの出現確率が高い文書は宗政の分類と対応していることが示された。さらに、『好色一代男』の作品内においてトピックの出現確率が章ごとに変化することも示された。このことから、トピックモデルが浮世草子の分類において有効であるという結果が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定の工程をほぼ完了しており、その成果を国際会議等において公表・発表していることから、本研究課題は順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度の研究成果を踏まえ、①分析に用いる変数・手法の検討、②研究成果の公表に重点を置き研究を進める。 ①著者の特徴や描かれている内容を把握する変数・手法を研究する。 ②令和5年度には、書籍の出版及び論文投稿による研究成果の発表を予定している。
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)