Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Research Abstract |
本年度(平成22年度)は、マスト細胞の脱顆粒反応において概日性のリズムが認められ、そのリズムがマスト細胞のもつ体内時計によって制御されているか否かについて以下の方法によってin vivoの実験系を用いて検討した。 1マスト細胞における"時計遺伝子"が欠如したマウスの作成 時計遺伝子群において中心的な役割を果しているPer2遺伝子の変異マウスが既に樹立されており、概日リズムの乱れが観察されている(Nature 400,169,1999)。このマウスは研究協力者である柴田重信博士(早稲田大学)から入手した。このマウス骨髄細胞(及びコントロールとして野生型マウス骨髄細胞)をIL-3/SCFの存在下で培養しBMMCを得たあと、マスト細胞欠損マウス(W/Wvマウス)に移入しPer2欠損マスト細胞をもつマウス(マスト細胞に"時計遺伝子"機能がないマウス)ならびに正常マスト細胞をW/Wvマウスに移入したコントロールマウスを樹立した。なおマスト細胞はマウス背部皮下に導入した。 2マスト細胞"時計遺伝子"欠如マウスへの急性皮膚過敏反応モデルの導入 これらのマウスに、TNP-IgE抗体をマウス背部皮下に注射し、その後、対応抗原であるDNP-BSAとエバンスブルー色素を静脈注射し、急性の皮膚即時型過敏反応(PCA反応)を惹起させた。このとき、ODNP-BSAをチャレンジする時間を、日中及び夜間など時間を変えて行い、チャレンジする時間による皮膚反応の強さの変化について観察した。本実験によって、PCA反応における概日リズムの存在と、この反応におけるマスト細胞に内在する体内時計の役割が明らかになる。現在までPCA反応に概日リズムがあることは確認し、現在更なる実験中である。
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