Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Research Abstract |
本研究が理論的な基礎としている状態遷移行列の近似法に関する理論(申請者とコロラド大学教授との共同執筆論文)は,摂動の作用する実環境の状態遷移行列を解析関数群で近似する手法である.本研究により,左記の近似を施しても,状態遷移行列がそもそも物理的に本来保存すべき数学構造を保存する定式化が可能であることが示された.ここで本来保存すべき数学構造とは斜交群構造(simplecticity)であり,この構造を保存することで良好なエネルギー保存・運動量保存特性が得られるのが特徴である.また,本理論の具体的応用先として,実摂動環境下での編隊飛行の相対軌道設計に適用する手法について,網羅的に示された. 具体的作業としては,前年度に引き続き,理論面では状態遷移行列の特異値構造に基づく最適編隊飛行軌道の設計法を構築した.結果として得られた手法は,地球周回の編隊飛行ミッションにおいて,実際の摂動環境下で制御コストの推算および最適相対軌道設計が容易となるものである.本手法は,摂動源の数学的・物理的構造に着目した手法であるため,場当たり的な数値最適化とは異なり,摂動源ごとの挙動の分離が可能であり,最適設計の指針が得やすい(設計者に自由度が残される)のが特長である.本年度の研究活動により,当該設計法を実現する計算プログラムコードの開発・評価を行い,妥当な結果を得た. 研究成果は,年度中盤の3回の国際学会にて発表を行うとともに,理論構築の基礎部分について,学術論文としてまとめた.
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