Budget Amount *help |
¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2010: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Research Abstract |
腰部脊柱管狭窄症は脊椎の退行性変化によって生じ,黄色靭帯の肥厚による硬膜管の圧迫によって歩行障害を生じる疾患である.腰部脊柱管狭窄症の病態に一酸化窒素などの酸化ストレスの関与を示唆する報告があり,抗酸化物質は本疾患の治療薬となる可能性がある.腰部脊柱管狭窄症の病態に酸化ストレスによる神経組織への化学的因子の関与があることを明らかにするため,以下の実験を行った. 1. 成体ラット(週齢4-6週,雄)を用いて腰部脊柱管狭窄症のモデルの作製を行った. 2. 成体ラットの正常神経組織,黄色靭帯の組織標本を作製し,組織学的評価を行った. 実験1については,週齢4-6週のラットの椎弓は非常に小さく,脊柱管狭窄のモデルの作成に時間を要した.モデル作成に際し専用器具を購入し,顕微鏡視下での安定した手術手技を確立する必要がある.また週齢の異なったラットによるモデル作成も考慮している. 実験2については,ラットの神経組織,黄色靭帯などの組織標本を作製し組織学的評価を行っているが,正常の成体ラットにおいては有意な酸化ストレスの発現は見られなかった.今後は更なる組織学的評価と老齢のラットの組織学的評価,更に脊柱管狭窄症モデルの組織学的評価を行う必要がある. 更に臨床での腰部脊柱管狭窄症患者の手術で切除した黄色靭帯について,組織学的評価を行う予定にしている. 以上の実験を更に継続し,腰部脊柱管狭窄症の病態に酸化ストレスによる馬尾神経や神経根への化学的因子の関与があることと,酸化ストレスを打ち消す抗酸化物質によって馬尾神経や神経根への酸化ストレスが減少することを明らかにし,腰部脊柱管狭窄症の病態解明に繋げたいと考える.
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