Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Research Abstract |
悪性軟部腫瘍の治療成績が未だ不良である.これは,すべての悪性軟部腫瘍に対して効果を有する抗癌剤が存在しないことや,cancer stem cellsを始めとした未分化肉腫細胞の治療抵抗性が原因であると考える.よって,この治療抵抗性を克服しなければ,悪性軟部腫瘍患者の生命予後をさらに改善することは困難である.本研究の目的は,未分化肉腫細胞に焦点をあて,その細胞生物学的特性を利用した新規治療戦略を確立することである.本研究では,中胚葉の発生・形成に関与し,間葉系幹細胞の分化段階に影響を及ぼすScleraxisを分子標的に設定し,Scleraxisの発現誘導によって,未分化肉腫細胞を高分化肉腫細胞へと分化誘導させる独創性の高い手法の開発を目指している. 本年度はScleraxis遺伝子改変マウス由来腫瘍細胞株(親株)およびCre-loxPシステムを用いてScleraxis遺伝子を特異的にノックアウトしたノックアウト株を樹立した.この親株に対して,TGF-beta経路に作用する化合物を投与したところ,Scleraxisの発現誘導が生じることをリアルタイムPCR法で確認した.また,TGF-beta阻害剤によってScleraxisの発現抑制が生じることも同様の手法を用いて確認した.さらに,親株およびノックアウト株において,細胞増殖能,細胞移動能および細胞形態について検討をおこなったが,有意となる結果は得られなかった.現在もScleraxis特異的かつ強力なその他の発現誘導化合物を検索中である.
|