高等学校における語の多読活動の実態調査及びに効果的な実施法についての研究
Project/Area Number |
21903002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
外国語・外国文学
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小澤 信治 University of Tsukuba, 附属坂戸高等学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥490,000 (Direct Cost: ¥490,000)
Fiscal Year 2009: ¥490,000 (Direct Cost: ¥490,000)
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Keywords | 英語の多読活動 / Extensive Reading / 実態調査 |
Research Abstract |
高等学校において、英語の多読活動がどの程度、またどのように行われているかを質問紙と実地調査で明らかにし、英語学習指導上の多読活動の具体的な指導法について示唆を得ることを目的に研究を行った。 質問紙による調査では、全国の399校(無作為に抽出した379校に国立20校を加えた)に調査用紙を送った。回答数は108校であった。多読活動の実施の有無については、現在実施している21校(公立11校、私立4校、国立6校)、かつて実施していたが現在はやっていないが8校、実施したことがないが79校であった。多読活動への意見を求めたところ、実施の有無に関わらず、強い関心を持っていることがわかった。教科書で読む英文の量では絶対的に足りないというのが多数の教師の実感である。実施校からは、英語の長文を読むことに対して抵抗がなくなったという意見が多い。英文解釈的訳読的な読み方と質的に異なる読み方を生徒が身につけつつあると推測できる。英語を読むことを楽しみと感じられるようになった生徒も増えていることもわかった。一方、実施する上での課題として指摘されているのは、教材購入費用、多読時間の確保、生徒の多読への意欲の保ち方、生徒の学力不足、評価の問題、などである。教材購入に関して筆者が提案するのは、一つはミニマムエッセンシャルとなるライブラリーの設置、また簡単な英語で書かれた、まとまった内容の短い文章を多数、集録したボリュームのある多読用のクラスリーダーを検定教科書に準ずる形で生徒に持たせることである。生徒の学力不足についての対応策としては、すでにOxford Reading Treeなどの教材があるが、外国語学習者向けのきわめて平易な書き下ろし教材の充実を図る必要性を強く感じた。生徒の多読への意欲については、多読のための時間と場所を確保すること、課題や成績評価と関連させることが現実的には必要であることが調査結果から示唆された。 実地調査としては、多読活動の推進展開を進めている電気通信大学酒井邦秀研究室、スーパーイングリッシュハイスクールの指定を受け多読を研究課題にした東京都立千早高等学校ならびに埼玉県松山女子高等学校、私立中高一貫校として先進的全校的に多読活動を取り入れている鴎友学園女子中学高等学校、個人で教材を購入し授業や朝読書で活動を行った鹿児島県立屋久島高等学校、教育GPで多読・多聴の全学展開を図っている豊田工業高等専門学校を訪問し、多読授業や多読ライブラリーを見学し、多読活動の説明を受けた。 成果は、報告書「高等学校における英語の多読活動の実態調査」としてまとめ、関係者に郵送した。
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Report
(1 results)
Research Products
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