Project/Area Number |
21903011
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
外国語・外国文学
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
古永 真一 Waseda University, 文学学術院, 非常勤講師
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Project Period (FY) |
2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥560,000 (Direct Cost: ¥560,000)
Fiscal Year 2009: ¥560,000 (Direct Cost: ¥560,000)
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Keywords | バンドデシネ / BD / マンガ |
Research Abstract |
日本の「マンガ」はフランスで盛んに読まれているが、日本ではバンドデシネ(フランス語圏マンガ)は紹介が進んでいない。そこでBDの重要作品を選び出し、背景や影響関係を調査し、その意義と魅力を伝えることが本研究の目的となった。まず五月に来日したBDの巨匠メビウスが京都で行った講演を聴講し、「ユリイカメビウス特集号』(2009年7月)に論考「『インサイド・メビウス』は自伝なのか」、メビウスのインタビューとBD研究家ヌマ・サドゥールのエッセイの翻訳、「メビウス/ジャン・ジロー--主要作品解題」(原正人氏との共著)を寄稿した。六月には「大学でマンガ?!--研究発表とシンポジウム、第三部何を学び、何を見るか」と題されたマンガ学会主催によるマンガ学に関するシンポジウム(東京工芸大学)にコメンテーターとして参加し、首都大学東京で行った「バンドデシネ比較文化論」を題材にとり、日本における海外マンガの受容について発言した。同月には早稲田大学文学部主催によるシンポジウム「BDとは何か」において「文学/BD/美術」と題する発表を行い、文学的なBDやヴィジュアル・アート的なBDを紹介した。文学的BDとは実験的な文学作品を探究した「ウリポ」(潜在文学工房)の流れをくむウバポ(潜在マンガ工房)の活動にみられる、形式にこだわった図像遊戯的な作品である。ヴィジュアル・アート的なBDとは、フレモクと呼ばれる出版社が中心となって起こった従来のマンガの枠を越えた前衛的な作品を指している。このときの発表と討論をもとに推敲を施した論文「文学/BD/美術」を早稲田大学部フランス文学専修が発行する雑誌『Etudes francaises』第17号に発表した。
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