学生(中・高・大学生)の社会人に対するイメージが与える心理的影響に関する研究
Project/Area Number |
21905003
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
社会学・心理学
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Research Institution | 町田市立町田第一中学校 |
Principal Investigator |
山田 智之 町田市立町田第一中学校, 主幹教諭
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Project Period (FY) |
2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥420,000 (Direct Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2009: ¥420,000 (Direct Cost: ¥420,000)
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Keywords | 描画法 / 社会人 / イメージ |
Research Abstract |
1,研究目的 日本の若年層が、将来をどのようにとらえているのかという進路意識について実証的に検討を行った研究は希少である。そこで、本研究では、中学校段階から大学段階の学生の社会人に対するイメージの変容とその心理的影響について研究を進めた。特に本研究では、心理療法などで広く活用されている深層心理に迫る投影法性格検査として知られる描画法を用いて中学生の社会人に対するイメージについて探索的に検討した。 2,研究方法 (1)予備調査中学生233名を対象に質問紙調査法による集合調査を実施し、描画法による「社会人イメージ尺度」の概観を探索的に検討した。 (2)本調査予備調査の結果をもとに、中学生427名、高校生277名、大学生305名対象に質問紙調査法による集合調査を実施し、各発達段階の社会人に対するイメージの変容について検討した。 3,研究成果 (1)社会人に対するイメージは、描画されたモデルの表情及び発話から読み取ることができ、4つの特色(ポジティブ・能動ネガティブ・受動ネガティブ・不明瞭)があることが明らかになった。 (2)社会人に対するイメージの描画は、中学生・高校生・大学生の発達段階に応じて、描画に登場する人の数、表情、背景、モデルの外見、描画のヒント、モデルの性別が変化し、性別によって、モデルの年齢、表情、発話、背景、モデルの外見、描画のヒント、モデルの性別に相違があることが認められた。特に、表情及び発話においては、発達段階が進むにつれ、ポジティブなイメージが減少し、不明瞭なイメージが増加することが明らかになった。 (3)進路成熟度は、中学生・高校生・大学生の発達段階に応じて、向上することが認められ、社会人に対するイメージによる違いは見られなかった。 社会人に対するイメージ及び進路成熟度は中学生・高校生・大学生の発達段階に応じて変化することが認めたれた。しかし、社会人に対するイメージと進路成熟度の関連性は認められなかった。以上のことから、従来の量的尺度では測定できなかった、価値観やイメージなどの質的側面を測定する場合、描画法が有効な尺度となる可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)