養護教諭の自己啓発を支援するプログラム開発に関するアクションリサーチ
Project/Area Number |
21906005
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育学・教育社会学
|
Research Institution | 川口市立川口総合高等学校 |
Principal Investigator |
上原 美子 , 川口市立川口総合高等学校, 教員(高校養護教諭)
|
Project Period (FY) |
2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥570,000 (Direct Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2009: ¥570,000 (Direct Cost: ¥570,000)
|
Keywords | 養護教諭 / 精神的回復力 / アクションリサーチ |
Research Abstract |
本研究の目的は、多様な健康課題の解決に養護教諭への期待が高まる一方、日々の対応に追われ自己啓発(精神的回復力)の機会は多いとは言えない現状から、ライフステージにおける必要な力や経験を明らかにすることである。以下3点について研究した。 (1)養護教諭及び教員免許取得大学生を対象とした自己啓発に関する実態調査 共通する調査は、「精神的回復度尺度」「抗うつ度の評価」「ストレスコーピング」、養護教諭のみ「職業性ストレスの評価」を用いて、分析及び考察を行っている。困難をはねのける力「精神的回復度」の比較では、「自分の感情をコントロールできる」「いつも冷静にいられるように心がけている」「動揺しても自分で落ち着かせることができる」は、養護教諭が高く、「自分の将来に希望を持っている」「将来の目標がある」は大学生が高いという結果だった。一方、「色々なことを知りたい」「困難なことは人生にとって価値がある」は、双方とも共通していた。調査結果は、予備報告書を作成し調査対象者(705名)に返送しそのフィードバックを期待している。 (2)養護教諭の自己啓発を支援している経験等のインタビュー調査 経験20年以上の全校種の養護教諭4名を対象に実施した半構造化面接では、新任から5年目は、困難な事例の解決のためには、管理職や保健主事、経験が豊富な先生方からの「周囲のサポート」が効果的で、経験が浅いからこそ組織の一員として実感できる「仕事の満足度」も解決できる力や経験となっている。また、6年目以降は、周囲の期待から複雑化する「ストレス要因」が明らかになった。 (3)自己啓発を支援するプログラム開発の検討 養護教諭として、過去に解決した事例の周囲のサポート、課題、その思いなどを書き示し、振り返る過程によって自己啓発を支援できるのではないかと考え、実践的な研究として12事例に取り組んだ。今後も(1)、(2)の結果を踏まえ、省察を繰り返しながらプログラム開発を進める予定である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(9 results)