Project/Area Number |
21906039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育学・教育社会学
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
村上 孝弘 Ryukoku University, 図書館事務部, 大学職員
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Project Period (FY) |
2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2009: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
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Keywords | 大学マネジメント / 大学ガバナンス / 株式会社立大学 |
Research Abstract |
本研究は「株式会社立大学の大学経営組織」について、特に大学内における「大学アドミニストレーターの役割」に主眼を置いた実証的検討を行うことを目的とした。具体的には、それぞれの意思決定の形成過程、そこにおける職員への役割期待、大学アドミニストレーター養成の実態を調査した上で、国立・公立・私立の大学との比較検証を行い、伝統的大学の管理運営への示唆を得ることを企図していた。 ヒヤリング対象を現行の株式会社立の3大学・5専門職大学院とし、うち前者では2校、後者では4校を訪問調査した。また特区認定を行った自治体を始め、認証評価機関も含め各種大学関係団体等への調査も実施した。 調査の結果、株式会社立大学の大学経営組織は、特に日常的な事務組織については、文科省のアフターケア等の影響もあり、既存の大学のそれと近似しつつあるということが改めて認識できた。さらにその結果、意思決定や執行システム面においても、営利企業のビジネスモデルが株式会社立大学において必ずしも貫徹できているとは思われない状況も見て取れた。株式会社において最も重要な意思決定機関である株主総会と株式会社立大学の運営との関係についても、設置会社と株式会社立大学との財政等を明確に分離した運営がなされている場合が少ないこともあり、効果的・機能的な運営がなされているか否かの結論を導くまでには至っていない。 株式会社立大学が株式会社という経営形態のメリットを活かした大学運営を展開し、硬直的で固定的とされている伝統的大学のガバナンスを現代化するためのビジネスモデルを提供できるかどうかについて、今後とも継続的に検証を続けて行きたい。
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