SELHi校のタスク中心の英語授業は生徒の授業の「充実感」に寄与するか
Project/Area Number |
21907026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教科教育学Ⅰ(文科系)
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Research Institution | 県立小田原高校(申請時 県立大和西高校) |
Principal Investigator |
柳川 浩三 県立小田原高校(申請時 県立大和西高校), 教員
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Project Period (FY) |
2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥490,000 (Direct Cost: ¥490,000)
Fiscal Year 2009: ¥490,000 (Direct Cost: ¥490,000)
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Keywords | SELHi校 / タスク / 授業の充実感 |
Research Abstract |
本研究の目的は、スーパーイングリッシュランゲージハイスクール(Super English Language High School,以下セルハイ校)に特徴的なタスク中心の英語授業が、生徒にどのように受け止められているかを検証し、セルハイ校以外の他の多くの学校でも実行可能な具体的な授業の方法論を提示することにあった。対象は、筆者の勤務校(研究実施時)に在籍している全校生徒781名とした。勤務校は、平成18年度から平成20年度までの3ヵ年、文部科学省よりセルハイ校の指定を受けていた。 研究の結果、インップト、インテイク、アウトプット(input-intake-output)の3段階に分けてタスクを配した共通授業手続きを実施している英語I、英語IIの授業に対しては、約8割の生徒が「充実感」を感じていることが示された。また、その要因としては教材や教え方、授業の進度に加えて、英語Iでは授業内のタスク(活動)が、英語IIでは教師の説明が寄与していることが示された。さらに、自由記述の質問紙調査から、英語Iのタスクについてはペアワークを利用した逐語通訳トレーニング(日→英)と、熟語や構文を利用した自己表現活動(自由英作文)が生徒の授業に対する「充実感」に寄与するタスクであることが示唆された。 その一方で、撮影したビデオ分析から、逐語通訳トレーニング中の生徒の発音やイントネーションの誤り指導(error correction)、及び、適切なチャンク形成の指導に問題を残した。今後の課題としたい。 また、授業の「充実感」に必ずしも寄与しなかった要因として、英語Iでは、教師の説明、英語IIを含めた2年次以降の科目ではタスク(活動)が抽出された。この結果は、夏年次までは「活動」(タスク)に重きを、2年次以降は「説明」に重きを置いて授業を組みたてることの有効性と、2年次以降のタスク中心の授業展開を再構築する必要性を示唆するものとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
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