Project/Area Number |
21913010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
数学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
細矢 和博 The University of Tokyo, 教育学部・附属中等教育学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥560,000 (Direct Cost: ¥560,000)
Fiscal Year 2009: ¥560,000 (Direct Cost: ¥560,000)
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Keywords | 空間観念 / 投影図 / 模型作り |
Research Abstract |
本研究は、中学校数学科での与えられた投影図から立体の模型作りをさせる作業を取り入れることによって、空間観念を育成する教材の開発を目指した。 授業実践は中学3年生に対して4時間扱いで実施した。旧学習指導要領で教科書に問題として掲載されていた投影図から代表的な立体(三角柱、四角柱、正四角錐、円柱など)を答える問題で正確に答えられる生徒たちであった。しかし、見慣れていないやや複雑な立体(例えば準正14面体)の投影図から立体を作らせると、様々な試行錯誤を重ねて模型作りをすることを確認した。特に正射影されることによって、図形が変化することがなかなか認められない生徒が多かった。 もちろん、投影図から立体を作るとき、それは必ずしも1通りになるとは限らないこともある。したがって、ここでの活動は投影図のもとになった立体模型(例えば準正14面体)を作成することが授業の目的ではない。 まり、予想したことを模型で検証したり、模型での見え方を投影図から論理的に説明したりすること自体が空間観念を育成するのにつながると考えた実践である。実際に、これらの活動を通じて、面の形の変換、面と面のつながり方などのいろいろな議論をする中で、空間観念を育成できる可能性があることがわかった。単に立体の表現方法として投影図を学んだり、投影図の書き方を学んだりするだけでは今まで浮かび上がらなかった生徒の実態が明らかになった。 したがって、新しい学習指導要領で復活して、移行措置で取り入れられることになった投影図では、上記のような問題を取り扱うことが空間観念を育成する際に必要な課題となることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
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