簡易測定器製作により科学への興味を喚起し環境への意識を高める低周波音の研究
Project/Area Number |
21914009
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物理
|
Research Institution | Numazu College of Technology |
Principal Investigator |
増田 博代 Numazu College of Technology, 技術室, 技術長
|
Project Period (FY) |
2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥510,000 (Direct Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2009: ¥510,000 (Direct Cost: ¥510,000)
|
Keywords | 低周波音 / 高専物理実験 / 環境 |
Research Abstract |
研究目的 本校ではPBL方式に基づいた2年生対象の「物理自由実験」を開設している。科学への興味を喚起し物理の面白さに目覚めさせることを目的とし,3~4名の班毎に実験・考察・口頭発表を行わせる。その一テーマに「低周波音の測定」を設けており,人の可聴音以下の「聞こえない音」を目で見ることを主眼として,手作りの測定器を用いた実験を行うことで,学習課程の音波について教科書のみでは得られない体験により楽しみながら学習内容の定着を図るものである。 研究方法 3名1組の実験班で,教科書を主体に周波数の違いによる音波の性質について学習し,身近な環境にも低周波音が存在する知識を深めた上で「聴こえない音を可視化」する実験を試みた。 ○昨年度の実験成果より,学生手作りの木枠に紙を貼った学生命名の「低周波キャッチャー」の振動の観察を行い,さらに定量的な測定結果を得るため,ひずみゲージ(長3mm)を用いて膜面の振動を電圧に変換し,オシロスコープで振幅を測定した。 ○紙の膜面では風や湿度による不確定要素があるため,材質を紙からアクリル・プラスティック・アルミ板に変更し,野外でも測定可能とするため軽量化を図った。 ○膜面の面積差による共振周波数の違いを測定した。 研究成果 ○厳密な条件設定が難しい学校実験室においては膜のサイズの変化は単純に振動数の変化に対応しない。 ○アクリル等の薄い面に適応するひずみゲージは非常に微小で貼り難く,波形が乱れて信号を伝えにくい。 ○アルミ板を用いた実験結果は良好であり,30cm×40cm(0.3mm厚)板で35Hz,50Hz,96Hzの3点の共振点を計測し,異なる条件下でも比較的安定した結果が得られた。 ○今後の課題として様々な環境条件を変えて膜面の固有振動数の変化を観測し,音波の測定法を理解させたい。 音を可視化する試みは学生の自由な発想と創造性を養う実験であり,実験での試行錯誤を通して班員間のディスカッションが行われ環境への意識と科学への探究心を養った。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)