Project/Area Number |
21915002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
化学
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
平松 敦史 Hiroshima University, 附属高等学校, 教員
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Project Period (FY) |
2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2009: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | バイオディーゼル / 高等学校化学教材 / ESD |
Research Abstract |
1.研究の目的 (1)研究の目的は,バイオディーゼル合成の教材化を行うことである。 (2)教材化にあたっては,次の3点に留意した。(1)高等学校「化学I」の『油脂』において2時間程度で実施可能な教材とするため,簡易な合成方法を考案する,(2)合成実験はできるだけスモールスケールで行い,原料や廃液量を減らす,(3)原料として廃食油を用い,環境問題や地域での取り組みなどと関連づけたESDの視点を組み入れた教材とする。 2.研究の成果 (1)開発した教材について 水酸化ナトリウムを溶解させたメタノールと廃食油を混合し,強く振り混ぜるだけでバイオディーゼル合成が可能であることが分かった。そのため,試験管1本でのスモールスケールでの合成および短時間かつ簡易な実験操作による合成が可能となった。また,目盛付き試験管を用いることで簡易的ではあるが収率についても考察が可能となった。さらに,ワークシートを作成した結果,『油脂』の学習,『油脂』と関連づけたバイオディーゼルの合成原理や合成実験およびTLCによる確認実験,バイオマスエネルギーなどの環境問題や地域での取り組みと関連づけたESDの視点を組み入れた事例の紹介などを含んだ教材を2時間以内で実践することができた。 (2)教材の評価について 実施対象者の高等学校3年生へのアンケート調査の結果では,「高等学校3年生の油脂分野で導入する教材としてはどう思いますか」には76.8%が,「代替燃料などのエネルギー問題に関する意識は高まりましたか」には78.6%が肯定的に回答し,これ以外の実験操作や原理の理解なども肯定的回答が7割を超えた。また,生徒は県下での具体的な取り組みを紹介したところ非常に強い興味・関心を示した。こうした結果から,開発した教材の有用性は高いと判断し,来年度以降の通常のカリキュラムに導入し,実践を積み重ねていく。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)