Project/Area Number |
21919034
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工学Ⅰ(機械系)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡辺 誠 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥580,000 (Direct Cost: ¥580,000)
Fiscal Year 2009: ¥580,000 (Direct Cost: ¥580,000)
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Keywords | 単層カーボンナノチューブ / 垂直配向膜 / 接合 |
Research Abstract |
目的:垂直配向単層カーボンナノチューブ膜(VA-SWNT膜)が有する高熱伝導性を熱交換機器、CPU、電子機器等の冷却性能向上に応用できると着想し、私はすでにVA-SWNT膜へ貴金属材料を蒸着した後、銅加熱面上へ強固に接合させることに成功している。しかしながら工程を簡略化する要望から、蒸着をせずに直接各種金属面上へVA-SWNT膜が強固に接合する時の最適条件を実験で明らかにすることを目的とした。 方法:伝熱ブロック面に適度なアニール温度・圧力を与えると強固にVA-SWNT膜を接合できると考えた。アニール用実験装置を試作し、チャンバー内部に母材I(伝熱ブロック)と母材II(VA-SWNT膜+石英基板)の間に(ロウ付け材料)を挟みこみ、Arガス中において、外側に設置したQCHヒーターにて600℃~900℃の範囲でアニール温度を設定し、上方より圧力を加えながら10分間程度加熱した。どの条件が強固な接合に一番適しているのかをアニール温度・圧力等を変化させデータを整理検討した。接合膜の接合強度の評価は、膜を接合させた高温伝熱加熱面上に水滴を衝突させる冷却実験やプール沸騰実験を行ない、膜にとって過酷な環境下で剥離の有無を確認した。実験前後の膜表面の状況は、走査型電子顕微鏡(SEM)を利用して画像を観察・比較検討した。 成果:接合を何度も試みたが、蒸着した金属面と比べて、蒸着をしない金属面にVA-SWNT膜を広い面積に接合することは今の段階では非常に困難であり、更なる検討が必要である。しかしながら、銅面に狭い面積ではあったがVA-SWNT膜を接合できた加熱面を利用したプール沸騰実験と液滴衝突実験を行ない、それぞれ特徴のある伝熱特性を示している。また、VA-SWNT膜にとって過酷と思われる高温での沸騰実験を繰り返したがVA-SWNT膜の剥離は見られず、強固に接合できていることを実証できた。
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