フグ類および類似魚種加工品のSSCP分析に基づく種判別
Project/Area Number |
21925018
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
農学・水産学
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中谷 操子 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 技術専門員
|
Project Period (FY) |
2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥570,000 (Direct Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2009: ¥570,000 (Direct Cost: ¥570,000)
|
Keywords | フグ類 / 種判別 / SSCP |
Research Abstract |
【目的】食品を巡る偽装が全国に広まる中、原材料をカワハギと称して輸入された中国産加工品の原材料に、食品衛生法により使用制限が課せられているフグ類が使用されていることが明らかとなり問題になっている。また、原材料にカワハギと表示された加工品には、カワハギ科のウマヅラハギが使用されている場合も見られる。そこで、本研究ではフグ類とカワハギ類の簡易判別のためsingle-strand conformation polymorphism(SSCP)分析を試みた。 【方法】標品としてカワハギ、ウマヅラハギおよびウスバハギを分析に供した。これらの筋肉および原材料名がカワハギと表示された加工品から抽出したDNAを鋳型に、ミトコンドリア16SrRNA遺伝子領域をプライマーHI16S1L/HI16S2Hを用いてPCR増幅した。これらPCR増幅断片につきSSCPに基づき、非変性ポリアクリルアミドゲルを用いて電気泳動を行った。さらに、フグ類の加工品原材料としてよく用いられるクロサバフグおよびシロサバフグ、さらに関連魚種のドクサバフグを対象にSSCPパターンを調べた。なお、PCR増幅断片については塩基配列分析を行い、SSCP分析で判別された魚種の確認を行った。 【結果】標品に用いた3種類のカワハギ科魚類は、16S rRNA遺伝子の3'側約250bpの領域でそれぞれ特異的なSSCPパターンを示した。さらに、分析に供した18種類のカワハギ加工品中、16種類でこれら3種類のカワハギ標品のSSCPパターンのいずれかと一致しており、カワハギ加工品の原材料を判別することができた。SSCP分析の結果は、プライマー16SarL/16SbrHを用いた16SrRNA遺伝子の3'側約580bpの領域の塩基配列でも確認された。また、これらのSSCP分析パターンをサバフグ属3種のそれと比較したところ、明確な易動度の違いが観察され、本SSCP分析がカワハギ科魚類3種とサバフグ属3魚種間の識別にも有効であることが明らかとなった。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)