大型で高品質なリンゴ果実生産のための新規夏季剪定技術の開発
Project/Area Number |
21925021
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
農学・水産学
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
藤田 知道 Hirosaki University, 農学生命科学部附属生物共生教育研究センター藤崎農場, 技術職員
|
Project Period (FY) |
2009
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥540,000 (Direct Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2009: ¥540,000 (Direct Cost: ¥540,000)
|
Keywords | 果樹 / 栽培技術 / 着色管理 |
Research Abstract |
リンゴ樹における夏季剪定は,受光体勢の改善や樹幹内部まで薬剤を到達させる目的で,徒長気味の枝の切除をするものである.ただ果台枝の切除は果実肥大への悪影響が懸念され積極的には行われてこなかった.しかし,一部の生産者からは夏季剪定時に果台枝の先端を切除すると果実肥大が良好になるという声も聞かれる.そこで,本実験では果台枝に対して夏季剪定を行い,収穫果の果実品質に及ぼす影響を調査した. 果台枝切除が果実品質に及ぼす影響は予備実験を行った2008年と同様であった.両年ともに果台枝切除の有無,切除量にかかわらず果実重や果実の縦横径,硬度および糖度に差は見られなかった.2008年は無切除区の酸度が夏季剪定を行った区に比べやや高い傾向が見られたが,2009年は差が見られなかった.果台枝長は無切除区が最も長く,果台枝剪定の強度の増大とともに短くなった.また,二次生長率と剪定強度との間に関係は見られなかった.さらに,果台枝剪定は果台枝先端の花芽の形成に影響を与えなかった.2009年は果台枝を持たない果実の密入り程度が果台枝を持つ果実に比べ高い値を示したが,果台枝剪定の強度は蜜入り程度に影響を及ぼさなかった.今回の剪定時期,実験条件では果台枝の夏季剪定はリンゴ'ふじ'果実の品質をさらに向上させることはなかった.しかし,同時に悪影響を与えないことが初めて明らかになった.塩崎ら(2000)はリンゴ10品種の圃場調査から果台枝の長短は果実形質にほとんど影響を与えないことを報告している.本実験から,果台枝を切除した場合でも果実品質低下しないことが明らかになった.以上の結果より,徒長気味の果台枝は夏季剪に積極的に切除し,最適な樹形の維持,結果枝の確保,受光体勢の改善に努めたほうが良いと考えられた.
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)