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血漿タクロリムス濃度が免疫抑制効果に及ぼす影響

Research Project

Project/Area Number 21928020
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 薬学Ⅲ
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

富田 隆  University of Tsukuba, 附属病院・薬剤部, 薬剤師

Project Period (FY) 2009
Project Status Completed (Fiscal Year 2009)
Budget Amount *help
¥550,000 (Direct Cost: ¥550,000)
Fiscal Year 2009: ¥550,000 (Direct Cost: ¥550,000)
Keywordsタクロリムス / Therapeutic drug monitoring / 拒絶反応
Research Abstract

臓器移植や自己免疫疾患に用いられる免疫抑制剤のタクロリムスは治療血中濃度域が狭く、生物学的利用能の個体差が大きいことから、投与設計のために全血を用いたTherapeutic drug monitoringが必要とされている。近年、全血濃度を高値に維持した症例でも拒絶反応が抑制できず、逆に、高血糖などの副作用が発症してしまう問題が明らかにされた。そこで、本研究では、血漿タクロリムス濃度が免疫抑制効果に及ぼす影響を検討した。まず、血漿濃度の測定法を検討した。健常人からヘパリン採取した血液を対象とし、ヘマトクリット(Ht)値を実験的に20、40、60%に調製後、タクロリムスを添加して全血濃度を10、20、40、60ng/mLに調整した。調製した血液の血漿濃度を4種類の免疫測定法で実測した結果、酵素標識免疫測定法でのみ血漿濃度が測定できることを明らかにした。次に、interleukin 2のmessenger RNA(mRNA)量を定量する方法を検討した。本研究では、白血球を分離せず、全血から直接、mRNAを抽出する方法を確立した。また、real-time逆転写PCR法に関連する実験の条件を設定した。今後、研究対象とする血液検体の数を増やし、詳細な解析をおこなう予定である。また、小児肝移植症例の拒絶反応を予防するには血漿濃度が重要であり、移植初期には1ng/mL以上に維持する必要があること、さらに、拒絶反応を発症しなかった症例のHt値は発症した症例よりも有意に低かったことを明らかにしている。血漿濃度は薬物の活性を直接に反映する値である。よって、本研究で検討した血漿濃度モニタリングは、臨床上、より有用な方法であると考えられる。全血濃度に加え、血漿濃度のモニタリング法を確立することで、移植における拒絶反応をより確実に防ぎ、臓器生着率の向上に貢献できるのではないかと期待している。

Report

(1 results)
  • 2009 Annual Research Report

URL: 

Published: 2009-04-01   Modified: 2020-05-15  

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