Project/Area Number |
21929002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
薬学Ⅳ
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Research Institution | 石川県警察本部刑事部科学捜査研究所 |
Principal Investigator |
北村 雅史 石川県警察本部刑事部科学捜査研究所, 研究職員
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Project Period (FY) |
2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥440,000 (Direct Cost: ¥440,000)
Fiscal Year 2009: ¥440,000 (Direct Cost: ¥440,000)
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Keywords | 大麻 / mRNA / 法科学 |
Research Abstract |
大麻は大麻取締法でその所持は厳しく規制されている。大麻草はアサ科の一生草であり、大麻取締法によると「大麻とは大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし大麻草の成熟した茎及びその製品、並びに大麻草の種子及びその製品を除く。」とある。本研究の目的は大麻草の特徴的な成分であるカンナビノイド類化合物の合成酵素遺伝子のmRNA発現レベルを確認することで、大麻取締法に抵触する大麻草の部位の特定手段として法科学的に応用できるか検討を行うことである。 大麻草の各部位(種子、茎、根、花穂、葉)を採取後、トータルRNAを精製し、設計したTHCA合成酵素遺伝子及びインターナルコントロールのプライマーを用いて、Reverse Transcription PCR後、アガロース電気泳動を行いmRNAの発現を検討した。その結果、大麻草の花穂では安定したTHCA合成酵素遺伝子の発現を確認した。また、大麻草の葉では、同一の株から採取された葉の中でも、部位によってTHCA合成酵素遺伝子の発現が検出される部位と検出されない部位が認められた。一方、大麻草の茎や根、種子においてTHCA合成酵素遺伝子のmRNAの発現は見られなかった。さらに、法科学的な試料を考慮し、mRNAの安定性について検討を行った。その結果、採取後、常温30日間保存された大麻草の花穂においても、THCA合成酵素遺伝子のmRNAを確認することができた。 これらの結果より、THCA合成酵素遺伝子のmRNAを確認することで、大麻草の葉もしくは花穂であることの積極的な証明方法の手段として法科学的に有効であることが明らかとなった。
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