Project/Area Number |
21930018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
基礎医学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
栗山 武志 Hokkaido University, 大学院・医学研究科, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥590,000 (Direct Cost: ¥590,000)
Fiscal Year 2009: ¥590,000 (Direct Cost: ¥590,000)
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Keywords | 分子生物学 / 廃棄物処理 / 環境負荷 |
Research Abstract |
【研究目的】 遺伝子操作を行う実験が活発に行われるようになり、組換え遺伝子を含む廃棄物の処理が問題となっている。プラスミドベクターには抗生物質の耐性を与える遺伝子が入っており、適切な処理を行わず廃棄すると自然界の病原性細菌に抗生物質耐性を与えるおそれがある。従来のオートクレーブによる方法では酸や有機溶媒が含まれる場合使用することが出来ない。このことから本研究では遺伝子組換え実験で発生するあらゆる廃棄物を簡便かつ完全に不活化するシステムの開発を行う。 【研究方法】 処理はおもに、蛋白質分解酵素や核酸分解酵素で行う酵素処理、酸・アルカリや有機溶剤等で分解する化学薬品処理、高温高圧・超音波破砕・紫外線の照射・電気分解等の物理的処理を液体及び寒天培地中の試料を用いてそれぞれ行った。不活化の確認は細菌ついては培養によるコロニー検査、ウィルスについてはRT-PCR法にて確認した。安全性や簡便性を考慮したうえで処理時間や手順・組合せの検討を行った。 【研究成果】 蛋白・核酸分解酵素を比較的低温である62℃~65℃のバッファーを含む液に溶解し3時間程度浸けることでオートクレーブと同等の効果が得られることが確認された。処理後、液を沸騰させることで酵素を失活させるため周辺での実験への影響は抑えられると考えられる。 また、界面活性剤を溶解した液中で超音波を発生させ振動により細胞膜・エンベロープの破砕を行い、その後ガラス管の中を循環させながら紫外線照射によるDNAの分解を行う方法も有効であった。この方法では酵素類を使用しないことから周辺に与える影響は一層小さいものと考えられる。 今後はこの結果を更に発展させ小型で簡便な処理装置の開発を行い、安全な廃棄物処理システムを構築したい。
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