Project/Area Number |
21930032
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
基礎医学
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
山川 雅希代 University of Fukui, 医学部・附属病院, 技術補佐員
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Project Period (FY) |
2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥590,000 (Direct Cost: ¥590,000)
Fiscal Year 2009: ¥590,000 (Direct Cost: ¥590,000)
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Keywords | ヘリコバクター・ピロリ菌 / CagA / IV型分泌装置 |
Research Abstract |
研究の目的 胃がん発症に深く関与するとされるヘリコバクター・ピロリ菌(ピロリ菌)の発癌因子の一つCagAはナノ注射針として機能するIV型分泌装置を介して胃上皮細胞内に直接注入され、宿主細胞の異常増殖を引き起こすと考えられている。近年の研究により、CagAの繰り返し配列パターンによる発癌強度の違いが明らかにされてきている。一方、IV型分泌装置の構造・分泌機構は依然不明な点が多い。本研究ではIV型分泌装置の構成遺伝子の中でもCagA同様に特徴ある繰り返し配列が認められる遺伝子cagY野の機能解明を目的とした。 研究方法 以下の方法により、疾患別ピロリ菌臨床分離株のcagY遺伝子配列を解析し、cagYの多型と疾患との関連を比較検討した。 1.疾患別のピロリ菌臨床分離株を培養し、DNAの抽出・精製後、PCR法にてcagY遺伝子の増幅・精製をした。 2.1のPCR direct Sequence法による遺伝子解析装置から得られたデータについて、遺伝子情報処理解析ソフトGENETYXにてcagYの遺伝子配列を解析した。 3.2によって得られた各菌株の遺伝子配列をアミノ酸解析し、Multiple Aligment樹形図解析等によりcagYの多型と疾患との関連を比較検討した。 研究成果 本研究で得たcagY遺伝子のアミノ酸配列による多型を解析した結果、菌株間で特異的な配列を確認することが出来た。また、その特異的な配列による分類と疾患との関連を比較検討した結果、配列によって疾患との間に差が認められ、IV型分泌装置の構成遺伝子cagYについて新しい知見が得られる成果となった。疾患との関連性が強いと報告されているCagAの分泌機構の一部を担う遺伝子cagYにも疾患との関連が示唆され、今後CagAとの関りについてもさらなる検討が必要と考える。
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