A Theoretical and Practical Study on Virtual Citizenship
Project/Area Number |
21H00853
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
谷口 和也 東北大学, 教育学研究科, 准教授 (60281945)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蓮見 二郎 九州大学, 法学研究院, 教授 (40532437)
由井 一成 早稲田大学, 平山郁夫記念ボランティアセンター, 講師(任期付) (00845787)
長沼 豊 学習院大学, 文学部, 所員 (10316929)
渡部 竜也 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (10401449)
市瀬 智紀 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (30282148)
若槻 健 関西大学, 文学部, 教授 (40421276)
小林 亮 玉川大学, 教育学部, 教授 (50340451)
南浦 涼介 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (60598754)
藤原 孝章 同志社女子大学, 現代社会学部, 特任教授 (70313583)
水山 光春 京都橘大学, 発達教育学部, 教授 (80303923)
奥野 浩之 同志社大学, 免許資格課程センター, 准教授 (80552067)
川口 広美 (前田広美) 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (80710839)
桑原 敏典 岡山大学, 教育学域, 教授 (70294395)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,550,000 (Direct Cost: ¥13,500,000、Indirect Cost: ¥4,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,540,000 (Direct Cost: ¥5,800,000、Indirect Cost: ¥1,740,000)
Fiscal Year 2021: ¥8,320,000 (Direct Cost: ¥6,400,000、Indirect Cost: ¥1,920,000)
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Keywords | シティズンシップ教育 / メタバース / バーチャルシティズンシップ / AR学習 / グローバル教育 / AR / 変容的教育 / 社会参画 / オンライン教育 / 教師教育 / バーチャル / オンライン交流 |
Outline of Research at the Start |
シティズンシップ教育は、学校において模擬的に社会問題を考えさせる授業(バーチャル)を通じて、実社会(リアル)における市民を育てようとするものである。そして、この「バーチャル」と「リアル」の関係は、昨今のオンライン授業の導入により、ますます複雑化してきた。オンラインの活用は、学外の多様な人材や海外の当事者を教室の画面に招待し、リアルな議論をすることも可能とさせた。その反面、これらは学校の機能の放棄であり、目前の地域問題から目を逸らすことになるとの意見もある。本研究は、「バーチャル」と「リアル」の関係について意見が対立する二つの軸で議論を深め、オンライン時代の市民の育成について論じるものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は、令和3年度の理論的研究をもとに、シティズンシップ教育におけるバーチャルとリアルの関係を実践的に研究する令和5年度の研究に向けた橋渡しとして、第一にメタバース世界におけるシティズンシップ教育に関するシンポジウムを6回開催した。さらに拡張現実(AR)を用いた小中学校の学習のための基礎的実験を行った。 メタバースとの関連で行ったシンポジウムは以下の6回である。SDGsとの関連で行った宮城大会(10月1日)、ウクライナ問題などの展示室を設けて行った九州大会(12月10日)、行政やNPOのまちづくりの関係者を広く交えて議論した第2回の仙台大会(1月28日)、ボランティアとの関係でメタバースを論じた東京大会(2月1日)、ユネスコの変容的教育との関係で論じた第2回東京大会(2月18日)、そしてシティズンシップ教育との関係で論じた京都大会(3月12日)である。特に1月28日の第2回の宮城大会では研究者以外のパネリストを多く招き、研究者以外の目から若者の社会参画の実態を議論したり、都市計画の専門家の立場からリアルな都市開発の住民折衝をバーチャルな世界で行うことで、どのようなメリットとデメリットが生じるかについて詳しく議論ができた。これらの成果は、2冊の報告書にまとめ、また現在、全国学会誌に投稿中である。 また仙台市太白区役所と協議し、メタバースの中で区役所職員と学校の子どもたちがシティズンシップ教育関連の授業で議論できるワールドを構築済みである。 ARに関する研究としては、palanARのブラウザを使用し、地元商店街や仙台市の動物園と協議し、小中学校の子どもたちがARの技術を使って教材の作成を通して社会参画ができるように体制を構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和3年度は、コロナのため海外調査や学校への調査が大幅に制限された。しかし本年度は、研究チーム全体で全国の会場でさまざまな角度から「バーチャルシティズンシップ」についての6回のシンポジウムを行い、当初予定していた英文の報告書も完成することができた。またオンライン会議を主軸としたグローバルシティズンしプ教育の「Dream Project」はほぼ影響なく進められ、分担者の退職により令和5年度から新しい担当者に引き継がれることになった。 さらに令和4年度は、最終年度の実践研究に向けた行政やNPO,海外の中学高校との連携体制を築き、実際にメタバースやARの運用実験を行うなど、そのための技術的問題もクリアした。 このような観点から、コロナによって大幅に遅れてしまった令和3年度の研究の進捗を、令和4年度でほぼ取り戻したと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度の令和5年度は、大きく三つの実践研究を進める予定である。 まずZoomで続けてきた世界中の中高生の学習交流をメタバースに移行し、新たに早稲田大学や仙台市、南三陸町のNPOを交えたSDGsに関する交流や議論の場として発展させる実践や研究を行う。その前段階として、夏前から世界各国の中高生が、交流に際してメタバース世界の自国のワールドに他国の子どもたちを招待する試みも行う。さらに夏休みには、早稲田大学の学生が現地に赴いて360度カメラで三陸沿岸を紹介し、現地に来られない世界各国の生徒がVRゴーグル等を通して現地を学ぶことで、どれぐらいリアルとバーチャルを組み合わせたSDGs学習の効果が見られるか実践と研究を重ねる予定である。 第二に、仙台市と複数の小中学校の間で、市役所や教室から同時にメタバースに入って学習する授業を各校の1回以上行う予定である。この際「バーチャル区長室」「バーチャル会議室」と呼んでいるワールドから、必要に応じて「展示室」や「バーチャル仙台市」そしてそれ以外の世界の国々を訪ねる試みも行う。 第三に、夏休みに八木山動物公園で、10月と12月に地元商店街で、中学生がARを作成し小学生が保護者と一緒に学習帳を持ってまわる授業を行う予定である。小学生にとっては地域教材の学習、中学生にとっては新しい社会参画の方法として、シティズンシップ教育の新しい可能性を模索する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)