微小電極間エレクトロスプレー現象解明による超小型宇宙推進機の多用途化
Project/Area Number |
21H01530
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 24010:Aerospace engineering-related
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
鷹尾 祥典 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (80552661)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 智由 京都大学, 工学研究科, 教授 (60378792)
長尾 昌善 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 研究グループ長 (80357607)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥17,420,000 (Direct Cost: ¥13,400,000、Indirect Cost: ¥4,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2022: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2021: ¥7,930,000 (Direct Cost: ¥6,100,000、Indirect Cost: ¥1,830,000)
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Keywords | 電気推進 / 電界放出 / イオン液体 / 超小型衛星 / 推力可変 |
Outline of Research at the Start |
用途に応じて推力レベルが可変となる超小型宇宙推進機としてエレクトロスプレー推進機があるが、推力密度が小さく、かつ、イオンビームがバラつく不安定性の課題がある。この克服には、高速なイオンを排出するエミッタ電極の高密度実装と、その状況におけるエレクトロスプレー現象の解明にある。本研究では1-100μmの2桁にもわたる微小電極間エレクトロスプレー現象の学術基盤を構築し、高密度実装下においても安定したビーム引き出し条件を同定する。
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Outline of Annual Research Achievements |
用途に応じて推力レベルが可変となる超小型宇宙推進機の候補としてエレクトロスプレー推進機があるが、推力密度が小さく、かつ、イオンビームがバラつく不安定性の課題がある。この克服の鍵は、高速なイオンを排出するエミッタ電極の高密度実装と、その状況におけるエレクトロスプレー現象の解明にある。本研究では1-100μmの2桁にもわたる微小電極間エレクトロスプレー現象の学術基盤を構築し、高密度実装下においても安定したビーム引き出しが可能な条件の同定を目指す。 2022年度は、前年度に引き続き1, 10, 100μmの各スケールにおけるエレクトロスプレーイオン源の作製を行った。研究代表者らが世界に先駆け実現した4桁高い実装密度の1μmスケールイオン源では電界放出電子源(FEA: Field Emitter Array)の作製プロセスを利用し、二重エミッタ電極構造のプロセス構築を行った。10μmスケールイオン源では厚膜レジストSU-8を利用することでボトムアップ的に1桁スケールの大きいイオン源を作製しイオン引き出し実験を行った。その結果、想定通り従来比2桁増程度の電流密度が得られた。また、100μmスケールイオン源を利用し、到達するイオンビームの飛行時間差から質量電荷比を求めるTOF(Time of Flight)計測系の精度改善とともに、精密分析天秤を利用した推力の直接計測を行う計測系の構築を進め、数μNレベルでの計測が可能な測定系を実現した。さらに、米国Sandia国立研究所が開発した古典分子動力学(MD: Molecular Dynamics)計算オープンソースLAMMPSを利用して、液滴ナノクラスター状態のイオン液体に電場が印加された際のイオン抽出過程、特に引き出されるイオンビームの角度/速度分布、イオン種を把握した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要で述べた通り、1, 10, 100μmの各スケールにおけるエレクトロスプレーイオン源の作製を行い、うち1μmスケールでは想定より作製プロセスの構築の遅れが生じている一方で、10μmスケールイオン源では想定通りの成果が出たとともに、次年度に予定していた推力計測系の構築を前倒しで進め100μmイオン源を利用した推力計測ができているため。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は以下の項目に関して研究を遂行する。 (a) エレクトロスプレーイオン源の作製: 昨年度に引き続き各種計測結果を踏まえた1~100μmスケールのイオン源を作製する。 (b) ビーム電流電圧特性およびビーム中の質量電荷比分布の把握: 表面張力および導電率の異なる3種のイオン液体EMI-BF4/EMI-Im/EMI-DCAを利用し、(a)で作製したイオン源に対して、イオンビームの飛行時間差から質量電荷比を求めるTOF(Time of Flight)計測を行うことで、イオンのみの引き出し(PIR: Purely Ionic Regime)となる条件を求める。さらに RPA(Retarding Potential Analyzer)を用いて、イオンビームのエネルギー分布を把握する。これらの計測結果を踏まえて形状を検討し、(a)のエミッタ作製に反映させる。 (c) ビーム特性の流量依存性の把握: 推進性能にも影響を与える推進剤消費速度の把握のため、能動的にイオン液体を注入、一定電圧印加時におけるビーム特性を様々な電圧条件で計測し、ビーム特性の流量依存性を把握する。 (d) 推進性能評価: 真空槽に入れた精密分析天秤の上に様々なエミッタ電極数のイオン源を載せて推力を直接計測し、その推進性能を評価する。
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Report
(2 results)
Research Products
(27 results)