Project/Area Number |
21H04116
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
2170:Materials engineering, chemical engineering and related fields
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
YAMAGUCHI Ayaka 福井大学, 工学部, 技術職員
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2021: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 界面接着性 / 顕微ラマン分光法 / 熱可塑性CFRP / ポリプロピレン |
Outline of Research at the Start |
より高性能な炭素繊維強化熱可塑性プラスチックスを開発するにあたり,炭素繊維/熱可塑性樹脂の界面接着性は極めて重要な因子である。しかしながら,界面の接着発現機構は非常に複雑であり,未だ解明されるには至っていない。特に,界面付近での微小領域における構造評価は定性的な分析に留まるため,定量的な分析手法の確立が望まれる。 本研究では,微小領域での構造解析に優れる顕微ラマン分光法に着目し,炭素繊維強化ポリプロピレンを対象として,界面付近でのポリプロピレンの結晶構造の定量的評価ならびに界面接着性との関係を明らかにすることを目的とする。
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Outline of Final Research Achievements |
顕微ラマン分光法を用いて炭素繊維/ポリプロピレン界面近傍のポリプロピレンの結晶性を評価し,界面接着性との関係を明らかにすることを目的とした。本研究では,2種類の無水マレイン酸変性ポリプロピレンを添加したマトリックス試料を用いて,界面せん断強度と結晶化度の関係を比較した。界面接着性の発現には無水マレイン酸と炭素繊維との化学的結合のほかに界面近傍の結晶化度も大きく影響することが示され,顕微ラマン分光法を用いた界面近傍のポリプロピレン構造解析は界面接着機構解明のために有用であることがわかった。
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
本研究の顕微ラマン分光法を用いた炭素繊維/ポリプロピレンの分析手法は,界面近傍におけるポリプロピレン結晶性の定量的評価を可能にし,界面接着性の発現機構を理解するための新たなアプローチを示した。シングルフィラメントコンポジットなどのモデル試料に対しての評価も簡易であるため,炭素繊維/ポリプロピレン複合材の分子設計や成形プロセス設計の最適化を図るためのスクリーニング分析としての応用も期待できる。
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