Project/Area Number |
21H04919
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 63:Environmental analyses and evaluation and related fields
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
石塚 真由美 北海道大学, 獣医学研究院, 教授 (50332474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早川 卓志 北海道大学, 地球環境科学研究院, 助教 (00758493)
武田 一貴 北里大学, 獣医学部, 講師 (00896350)
川合 佑典 帯広畜産大学, 畜産学部, 准教授 (10709546)
山崎 淳平 北海道大学, 獣医学研究院, 准教授 (20732902)
池中 良徳 北海道大学, One Healthリサーチセンター, 教授 (40543509)
中山 翔太 北海道大学, 獣医学研究院, 准教授 (90647629)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥41,600,000 (Direct Cost: ¥32,000,000、Indirect Cost: ¥9,600,000)
Fiscal Year 2024: ¥8,580,000 (Direct Cost: ¥6,600,000、Indirect Cost: ¥1,980,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,190,000 (Direct Cost: ¥6,300,000、Indirect Cost: ¥1,890,000)
Fiscal Year 2022: ¥7,800,000 (Direct Cost: ¥6,000,000、Indirect Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2021: ¥9,230,000 (Direct Cost: ¥7,100,000、Indirect Cost: ¥2,130,000)
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Keywords | シトクロムP450 / グルクロン酸転移酵素 / 硫酸転移酵素 / 哺乳類 / 環境適応 / グルクロン酸抱合 / 硫酸抱合 / 適応進化 / xenobiotics / 化学物質代謝 |
Outline of Research at the Start |
本研究では食性の観点および重度環境汚染域に棲息する動物を中心に、哺乳類が日常的に曝露される化学物質にどのように適応してきたのか、その進化を機能面から明らかにする。これまでの研究で構築してきた多様な動物試料を用いた研究体制を生かし、食性のユニークな動物種を対象としたウェットな実験や、データベースを用いた網羅的解析により、外来性の化学物質に対する動物の「適応」と「共存」メカニズムを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
我々はこれまでの研究により、高次の動物が外来性の化学物質(Xenobiotics)への「適応」ために、化学物質の代謝や排泄など、解毒のカスケードに沿って薬物 代謝酵素などの一連の多様性を発展させてきたとの仮説を立てた。化学物質感受性には多様性があり、解毒代謝酵素の解析から、この多様性獲得の主要因は食餌 由来の化学物質である可能性を報告した。本研究では食性の観点および重度環境汚染域に棲息する動物を中心に、哺乳類が日常的に曝露される化学物質にどのように適応してきたのか、多様な種を用いてその進化を機能面から明らかにする。これまでの研究で構築してきた多様な動物試料を用いた研究体制を生かし、食性 のユニークな動物種を対象としたウェットな実験や、データベースを用いた網羅的解析により、外来性の化学物質に対する動物の「適応」と「共存」メカニズム を明らかにする。 2022年度は、食肉目クマ科を中心に、ゲノムデータベースを用いた遺伝子解析を行った。外来化学物質の代謝を担う第I相反応酵 素シトクロムP450、第II相反応のグルクロン酸転移酵素や硫酸転移酵素について、種間比較を行い、食性との関連性について解析した。第I相反応において重要なCytochrome P450(CYP)のうち、CYP1-CYP3ファミリーについて、遺伝子情報を網羅的に比較、解析することで進化的な背景を明らかにした。雑食性の動物であるクマ(ヒグマ、アメリカクロクマ)、アナグマ、イヌにおいて異物代謝に重要なサブファミリーであるCYP2Cと3Aにおいて特徴的な遺伝子重複が確認した。哺乳類で第II相反応を担うグルクロン酸転移酵素(UGT)について、データベースを用いたUGT遺伝子の網羅的解析を行ったところ、イヌ科、ヒグマ、アメリカクロクマにおいてUGT1Aの遺伝的拡大(遺伝子数の増加)が確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
進化的に近い食肉目内でも非常に多岐にわたる化学物質代謝酵素の進化を経ていることが明らかとなった。特にヒグマやアメリカクロクマ、アナグマでのCYPの特徴的重複、ヒグマ、クロクマ、イヌ科でのUGTの遺伝的拡張、UGTの鰭脚類やネコ科における遺伝的収縮、更にはSULT1E1の鰭脚類での欠損などが明らかとなった。これらの研究成果は査読付き学術誌に掲載されており、本研究が順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度は食肉目を中心に解析を進めたが、今後、草食性の動物も含めて食性の異なる他の種についても解析を進め、食性がxenobioticsの解毒代謝にどのように影響を与えたのかを明らかにする。また、重度汚染地区の動物の採集とゲノムに及ぼす影響について解析を進める。さらに腸内細菌など、肝臓以外で経口で摂取した化学物質の解毒に係るシステムについても分析を行う。
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