Project/Area Number |
21H04979
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (S)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Broad Section A
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小島 武仁 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (40895314)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松島 斉 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (00209545)
神取 道宏 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (10242132)
横尾 真 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (20380678)
田村 明久 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (50217189)
渡邉 安虎 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 教授 (60866250)
川越 敏司 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (80272277)
鹿島 久嗣 京都大学, 情報学研究科, 教授 (80545583)
Chen Stacey 東京大学, 大学院公共政策学連携研究部・教育部, 教授 (40785680)
中泉 拓也 関東学院大学, 経済学部, 教授 (00350546)
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Project Period (FY) |
2021-07-05 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥186,810,000 (Direct Cost: ¥143,700,000、Indirect Cost: ¥43,110,000)
Fiscal Year 2024: ¥39,260,000 (Direct Cost: ¥30,200,000、Indirect Cost: ¥9,060,000)
Fiscal Year 2023: ¥39,260,000 (Direct Cost: ¥30,200,000、Indirect Cost: ¥9,060,000)
Fiscal Year 2022: ¥39,260,000 (Direct Cost: ¥30,200,000、Indirect Cost: ¥9,060,000)
Fiscal Year 2021: ¥29,770,000 (Direct Cost: ¥22,900,000、Indirect Cost: ¥6,870,000)
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Keywords | マーケットデザイン / 実用化 / マッチング理論 / オークション理論 / 東京大学マーケットデザインセンター |
Outline of Research at the Start |
本研究では、人やモノを「適材適所」にうまく配分するという社会の基本問題を解決するために、新たな制度の実行プロトコルを最新理論に基づいて設計する。さらにこれらを現実の社会で実用化し、待機児童数の削減などの重要問題を解決してゆく。制度の設計・社会実装・評価のために経済理論、アルゴリズム、人工知能、データサイエンスなどの関係分野のトップ研究者をそろえ、「真の意味での文理融合」を実現する。新たに設立された東京大学マーケットデザインセンターを、本研究のためのインフラとして活用し、研究成果を実用化により社会に還元し、そこから得られたフィードバックによって最先端の知見をさらに切り拓いてゆく。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、子どもを受け入れる保育園の決定や、従業員への業務内容の割当など、人やモノを「適材適所」にうまく配分するという社会の基本問題を解決するために、従来社会に存在しなかった新たな制度(=マーケット)の実行プロトコルを設計(=デザイン)する、「マーケットデザイン」の研究の推進である。更に、本研究ではマーケットデザイン理論を日本社会が抱える喫緊の課題解決に活用していく社会実装を進めることを重視する。 令和4年度は、労働市場における補助金・課税の影響の分析、学区をまたいだ学校選択制度の分析、事前の投資が影響を与える状況におけるメカニズムの設計、マッチング問題における数理的な特徴づけ、機械学習のマーケットデザインへの応用などの優れた成果をあげた。特に、選択ルールの離散凸解析の観点からの画期的な特徴づけは、文理融合を掲げる本研究を象徴する、学際的なアプローチによる画期的な解決方法を開拓する研究となった。 理論研究に加えて、マーケットデザインの社会実装を推進した。自治体における保育園入所希望データを用いて、きょうだいの同時入所などの複雑かつ現実の要望に即したマッチング問題の解決や、保育園利用申請システムの改良などに取り組んだ。ほかにも、企業の新入社員を適材適所に配属するアルゴリズムの導入拡大をはじめとした多様なトピックにおけるマーケットデザインの活用に取り組んだだけでなく、前年度の社会実装プロジェクトを経て把握したニーズを理論研究につなげた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究は、理論面と実装面の双方において想定を超える進展を見せている。 理論研究面では、分野横断的なプロジェクト推進体制が功を奏した。従来の経済学、計算機科学、理論数学の正統的な発展だけでなく、学際的なアイデアによるマーケットデザイン問題の画期的な解決手法を発見した。このように、文理融合的な課題解決方法を前年度に引き続き開拓できたことにより、申請時点の想定を上回る成果をあげることができている。 実装面では、東京大学マーケットデザインセンターとの協力のもと進めた研修医マッチングに関する実データを用いた実証実験が順調に進んでいることに加え、保育園入所決定において自治体や保護者が直面する課題に即した手法の検討、人材配置へのマッチングアルゴリズム導入の拡大・データ検証に伴う重要な理論的視点の開拓、人事担当者をはじめとしたビジネスパーソンへの本研究の有効性の周知に成功し、次年度以降の実施に向けて野心的な社会実装プロジェクトが多く動き始めている。 以上のように、学際的な解決の有効性が期待以上に示されただけでなく、早期に社会課題の解決に結びつけられたことによる周知効果と理論研究へのフィードバックの大きさが、本研究の期待以上の進展に寄与している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、マーケットデザイン研究における理論の発展と実装の拡大を進め、理論と実装の両輪による実践的な分野発展を目指す。マーケットデザインの理論的発展を目指す取り組みとしては、これまでの成果を足掛かりに、引き続き実装上重要と思われる観点から実行プロトコルの設計を試みる。特に、選択ルールの離散数学の観点からの画期的な特徴づけを足掛かりに、高度な数理的手法を社会科学に導入する「真の意味での分離融合」を進めていく。 また、マーケットデザインの社会実装プロジェクトが計画よりも順調に推移していることから、規模をさらに拡大し、国際的に類を見ない実証研究を推進していく。具体的には、複数の自治体を巻き込んだ大規模な保育園入所決定制度革新、複数の企業・自治体を対象とした大規模な人員配置実証プロジェクト、SDGsを実現するための国際的な枠組みのリード、パンデミックや災害などの不測の事態に備えるための制度の構築などを検討している。 さらに、上記のような大規模な社会実装に際し、必要に応じて経済学実験等を行い、解決すべき課題を分析、理論研究へのフィードバックを行う。これにより実装に伴うトラブルを未然に防ぎ、導入初期からの効率向上を図る。 そのほか、研究者間の交流を目的とした大規模カンファレンスなどを通じて、個別に重ねている研究成果のコラボレーションを目指す。
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Assessment Rating |
Interim Assessment Comments (Rating)
A+: In light of the aim of introducing the research area into the research categories, more progress has been made in research than expected.
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