人工衛星群の編隊飛行による合成開口望遠鏡のための高精度位置・姿勢制御に関する研究
Project/Area Number |
21J11890
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 24010:Aerospace engineering-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
鈴本 遼 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 人工衛星 / フォーメーションフライト / 地球リモートセンシング / 合成開口望遠鏡 / 制御実験 |
Outline of Research at the Start |
GEOからの地上リモセン観測により,災害監視に必須な分単位の時間分解能を達成できるが,LEOからの観測と比較して空間分解能は悪化する.そこで,単一衛星と比較し遥かに大きな口径を達成し,高頻度・高解像度観測を実現できる「複数衛星による合成開口望遠鏡(FFSAT)」を用いた“静止リモセン衛星”を提案している.その実現には,μm級精度の衛星編隊飛行技術が不可欠である.この超高精度な衛星制御を達成するために,実際の機器を用いた特性取得実験や制御実験と,コンピュータによる宇宙空間を模擬した数値計算を組み合わせ,その結果を相互にフィードバックさせることで,説得力のある制御則の構築とシステム設計を実現する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,災害監視などに求められる高解像度観測と高頻度観測を高いレベルで両立させるシステムとして,FFSAT (Formation Flying Synthetic Aperture Telescope) を提案している.FFSAT を実現するためには,観測波長の 1/10 のオーダー(例えば現在想定している観測波長である赤外線では μm オーダー以下)という従来のフォーメーションフライト(衛星編隊飛行)とは比較にならないほど高い精度で衛星間の相対位置・姿勢を決定・制御する必要がある.これまでもFFSAT実現のために,実際のセンサ・アクチュエータを用いた制御実験やそれらの数値モデル化,軌道上実績のあるセンサ・アクチュエータ等の数値モデル化を通じて,FFSAT の高精度数値シミュレータを開発してきた.そのシミュレータを用いて,FFSATに必要な 0.1 μm 級精度の超高精度フォーメーションフライトについての検討や検証を行ってきた. 本年度は,さらに高度で説得力のある検証を行うために,光学系を伴った実験系,つまり地上実験用ミニチュア版 FFSAT の構築とそれによって可能となる実験・検証について検討した.この実験系を用いることで,これまで理想状態を仮定していた光学系に対しても現実に即した状態での検証ができるだけでなく,より複雑な制御則の構築に必要な数値シミュレータのための数値モデルの高精度化も可能になると考えている.今後は,この実験系を完成させ,検討した実験を行っていく.それにより,μm 級以下という極めて高精度なフォーメーションフライト制御技術が必要な FFSAT のフィージビリティを高めていく予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナや半導体不足の影響で,実験器具の納品が遅れたことなどによる.
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Strategy for Future Research Activity |
実験系構築については目処が立っているので,引き続き研究を進めていく.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)