Project/Area Number |
21J15115
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 46010:Neuroscience-general-related
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
木村(中嶋) ちえみ 総合研究大学院大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 神経回路発達 / 体性感覚系 / 脳幹 / NMDA受容体 / バレレット / バレル / トランスジェニックマウス / Cre/loxPシステム |
Outline of Research at the Start |
脳神経回路は遺伝情報にしたがって大まかに形成されたのち、生後初期に自発活動や外部からの刺激を受けながら環境に適した形へと洗練される。マウスの体性感覚系は神経回路洗練メカニズム解明の有用なモデルの一つである。マウスの体性感覚情報はヒゲから脳幹、視床を経由し、大脳皮質第4層へと伝達される。それぞれの部位ではバレレット、バレロイド、バレルと呼ばれるヒゲの配置を反映したモジュール構造が発達期に末梢側から順に形成される。本研究では、これまでに作製した特徴的なモジュール構造を示す遺伝子組み換えマウスを用い、遺伝学的手法や神経細胞標識技術を駆使することで、神経回路洗練メカニズムの解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
マウスのヒゲからの体性感覚情報は、脳幹、視床を経由し大脳皮質に至る。脳幹vPrV、視床VPM、大脳皮質第4層ではそれぞれバレレット、バレロイド、バレルと呼ばれるヒゲ関連パターンが存在し、これらは生後1週間に形成される。本研究では体性感覚神経回路形成における脳幹NMDA受容体の役割の解明を目的とした。脳幹特異的にNMDA受容体必須サブユニットNR1を欠損させた脳幹NR1欠損マウスを2系統作製し、脳幹vPrVニューロンの大部分でNR1が欠損している脳幹NR1欠損KHマウスでは、バレレット、バレロイド、バレルが形成されないと見出した。一方、一部のvPrVニューロンでNR1が残存している脳幹NR1欠損Kマウスの表現型を解析した結果、バレレットは存在しないがバレロイドとバレルは存在していた。バレレットをテンプレートにバレロイドやバレルが形成されると考えられているため脳幹NR1欠損Kマウスの表現型は予想外だった。そこで脳幹NR1欠損Kマウスの詳細な解析を行った結果、バレレットは形成されないがバレルは形成されると確認できた。このマウスのバレル形成に視床NMDA受容体が関与していると考え、脳幹・視床NR1欠損KSマウスを作製し解析したところバレルが消失していた。まとめると、本研究では脳幹NR1欠損KHマウスでヒゲ関連パターンが形成されないことを見出し、脳幹NMDA受容体は脳幹、視床、大脳皮質の神経回路形成に重要だと明らかにした。一方、脳幹NR1欠損Kマウスでバレレットは形成されないがバレルは形成されることを見出し、大脳皮質の神経回路は脳幹のテンプレートをそのまま反映して形成されるのではなく、テンプレートを再編成して形成されると明らかにした。さらに脳幹・視床NR1欠損KSマウスでバレルが消失したことから、視床NMDA受容体が脳幹NR1欠損Kマウスのバレル再構築に貢献している可能性を示した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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