The Development and Influence of Catholicism in the History of Moder Japanese Thought
Project/Area Number |
21K00097
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 01040:History of thought-related
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Research Institution | University of the Sacred Heart |
Principal Investigator |
加藤 和哉 聖心女子大学, 現代教養学部, 教授 (00243618)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋笠 勝士 岡山県立大学, デザイン学部, 特命研究員 (10208738)
長野 美香 聖心女子大学, 現代教養学部, 教授 (10272733)
桑原 直巳 筑波大学, 人文社会系(名誉教授), 名誉教授 (20178156)
島田 由紀 青山学院大学, 国際マネジメント研究科, 准教授 (20817142)
田中 久文 日本女子大学, 人間社会学部, 研究員 (30197412)
上石 学 聖心女子大学, 現代教養学部, 准教授 (70349166)
山田 庄太郎 聖心女子大学, 現代教養学部, 准教授 (80781939)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 岩下壮一 / カトリック思想 / 吉満義彦 / アウグスティヌス / 神国論 / トレルチ / カトリシズム / 近代批判 / 形而上学 / 中世哲学研究 / 日本近代思想史 / 教育と宗教の衝突 / キリスト教 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、主として明治~大正期の日本のカトリック思想の展開を、同時代の日本思想史、キリスト教受容史、西洋哲学の受容史、さらに自然科学や社会科学の受容などと関係づけて、その独特のあり方を明らかにしようとするものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度においては、前年度までの資料研究並びに調査研究の成果を踏まえたとりまとめを行った。資料研究としては、①カトリック東京大司教区の所蔵する岩下壮一関連資料の寄託を受けて、その調査、整理、保存作業を行いつつ、内容の精査に着手した。一部資料は、デジタル化による保存を進めている。②岩下壮一の留学日記(1919ー1925年)については全期間の翻刻を終え、内容の検討を行った。その成果の一部は「岩下壮一交遊録①」として『宗教と文化』40号(聖心女子大学キリスト教文化研究所2024年5月)に掲載予定である。思想史的研究においては、各自がそれぞれの課題の研究を進めた。特に、岩下壮一の哲学的業績についての研究を進め、第4回研究会(2024年3月4日)においてその成果を共有し、討議を行った。山田庄太郎氏より、「岩下壮一と2つの『神国論』注解」の表題で研究報告が行われ、日本の中世哲学研究の第一世代としての岩下の研究の意義が明らかにされた。また、桑葉直己氏より「岩下壮一における客観主義的教会論と個人的宗教体験」との表題で研究報告顔行われ、岩下壮一によるプロテスタントの教会論批判などについて報告があった。 研究期間全体においては、近代日本思想史におけるカトリック思想の展開とその影響について理解する基本的な見取り図が獲得されたものと考えている。明治から昭和前期におけるカトリックの知識人の影響は社会全体としては決して広範とは言えないが、当時の知的エリート階層における位置づけは相対的には高く、またカトリック知識人たちもまたその次代や社会の課題を認識、要求に応えることを自らに課していた。「外発的な」近代化(夏目漱石)を実質化していくにあたって、西欧の精神を深く理解し、内面化しようとしたカトリック知識人の役割は、日本近代思想史の重要課題であることが明らかになったと考える。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)