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震災後短歌による出来事の現前化と再構築に関する総合的研究

Research Project

Project/Area Number 21K00286
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 02010:Japanese literature-related
Research InstitutionIshinomaki Senshu University

Principal Investigator

遠藤 郁子  石巻専修大学, 人間学部, 教授 (00735756)

Project Period (FY) 2021-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Keywords短歌 / 東日本大震災 / 日本近現代文学 / 詩歌 / 記憶 / 機会詩
Outline of Research at the Start

本研究は、2011年の東日本大震災とそれに付随する福島原子力発電所の事故という未曽有の災害をモチーフとした短歌=震災詠に着目し、2011年から2021年までの11年間について、以下3点の異なる角度から、総合的な検証を行う。
Ⅰ.新聞歌壇における震災詠の比較分析を行う。
Ⅱ.短歌雑誌などを中心に、震災詠についての批評動向を調査する。
Ⅲ.高木佳子、佐藤通雅などの個別の活動を対象に、震災詠の構築性を検証する。
この研究を通し、歌によって出来事を現前化し、記憶を再構築する震災詠のダイナミズムを明らかにし、〈震災後文学〉研究に新たな視座を提示する。

Outline of Annual Research Achievements

2023年度は、主として、①新聞歌壇の調査、②被災圏の歌人の研究を行った。
①については、『朝日新聞』『読売新聞』『福島民報』『河北新報』を対象に、2011年から10年間の新聞歌壇の調査結果を統合し、データの解析などを行った。震災詠に登場する語彙に一定の類型性を確認できたが、新聞ごとに選者の人数や選歌方針が異なるため、単純な比較は難しい。データ解析の方法について、適切な方法を見極めている段階である。
②については、福島県在住で『福島民報』短歌欄選者である高木佳子について、これまでに刊行された3冊の歌集(『片翅の蝶』『青雨記』『玄牝』)をピックアップして読み込んだ。震災前に発表された『片翅の蝶』、震災直後の被災地での日々が表現された『青雨記』、その後も続く不安定な日々が描かれた『玄牝』の3冊を通して読むことで、ひとりの歌人にとっての震災体験を追体験しながら、外からは見えにくい震災後の福島の変化と課題についても読み取ることができた。また、昨年、中心的に研究した石巻の歌人・鈴木洋子『矩形の洞』との比較検討を行い、それぞれの被災地が抱える異なる課題が歌に色濃く表現されていることも確認できた。
これらの研究成果のうち、①については、2024年度中の発表を目指し、分析を進めている。②については、所属する日本文学協会の支部である新・フェミニズム批評の会で口頭発表を行った。また、口頭発表した内容を論文化しており、2024年度中の発表を予定している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初の計画では、2023年度は、以下の4点を行う計画であった。①新聞歌壇の調査結果を統合し、データの解析などを行ったうえで、震災詠の表現上の特質を明らかにし、類型性と当事者性をめぐる問題がどのように解消し得るかを、批評が有する問題と併せて究明する。②被災圏を拠点とする歌人たちの個別の活動についての調査を本格化させる。③②の歌人らに対し、個別のインタビューを行う。④これらの研究成果を所属学会で発表する。
①、②については、ほぼ計画に沿って進められている。④については、①の成果発表はまだであるが、②の成果の一部は発表することができた。
③については、現在のところ、2022年度に前倒しで行った鈴木洋子氏おひとりに留まっている。宮城県内で2023年度も継続的に感染症が流行し、タイミングを捉えにくかったことと、②の成果を論文化する作業を優先したことによる。2024年度中に他の歌人へのインタビューを実現させられるように、現在準備を進めている。

Strategy for Future Research Activity

2024年度は、以下の3点を中心に研究を進める。
・被災圏を拠点とする歌人たちにおける個別の活動についての前年度の調査を継続する。インタビューを実現し、内容を検証する。
・新聞歌壇にと個別の歌人たちの震災詠から、震災詠の社会的意味を明らかにし、その展開を〈震災後文学〉のなかに位置づける。
・上の研究成果を口頭発表するとともに論文化していく。

Report

(3 results)
  • 2023 Research-status Report
  • 2022 Research-status Report
  • 2021 Research-status Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 高木佳子の短歌世界2023

    • Author(s)
      遠藤 郁子
    • Organizer
      新・フェミニズム批評の会6月例会
    • Related Report
      2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2021-04-28   Modified: 2024-12-25  

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