女房ネットワークと職能による言談の展開に関する研究―物語、日記、説話―
Project/Area Number |
21K00292
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02010:Japanese literature-related
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
田渕 句美子 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (80222123)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 女房文学 / 源氏物語 / 阿仏の文 / 女房の職能 / 作り物語 / 物語和歌 / 女房日記 / 女房 / ネットワーク / 物語 / 日記 / 説話 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、女房達がもつネットワークと職能とが、女房達の言談・語りの生成に、いかなる連関性を持ち、どのように文学に展開され深化されてきたかを、時代縦断的、ジャンル横断的に考えるものである。女房文学、王朝文学だけではなく、文学とは見なされにくい資料も含めて、女房たちの情報・言説・言談の展開を可視化して検証し、このことが日本文学史にもたらしたもの、その結果としての作品形成のあり方を、具体的に明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、女房達がもつネットワークと職能とが、女房達の言談・語りの生成に、いかなる連関性を持ち、どのように文学に展開され深化されてきたかを、時代縦断的、ジャンル横断的に考えるものである。女房文学、王朝文学だけではなく、文学とは見なされにくい資料も含めて、女房たちの情報・言説・言談の展開を可視化して検証し、このことが日本文学史にもたらしたもの、その結果としての作品形成のあり方を、具体的に明らかにする。この研究目的のために、『源氏物語』、『阿仏の文』、そのほか説話・日記などの作品・資料を、広く横断的に分析・検証していくこととしている。 当該の年度は当初の計画通り、『源氏物語』における女房の意識について、中心的に考察を進めた。その成果を、2023年3月9日~11日に、パリで行われた国際シンポジウム「源氏物語というフィクションと歴史―過去・現在の文学の営みを通して」において、「女房が語る「家」の物語と歴史―竹河巻―」として発表した。この内容は論文集としてまとめる予定である。当該年度の本研究のもっとも大きな成果と言える。これはフランスの研究者達との共同研究の成果である。 また、当初の計画にあげていた『阿仏の文』の注釈を一気に進め、出版社に入稿し、2023年度に刊行できる見込みとなった。これも本研究の中心となる成果である。さらに『源氏物語』と『阿仏の文』の二つを結びつけて論じるものとして、「女房たちの『源氏物語』―『阿仏の文』を視座に」という発表を、国際シンポジウム「古典の再生」で2月12日に京都産業大学で行った。 このほか、「『信生法師集』を基点に―東国の恋、都の恋」という論文、および「『百人秀歌』とは何か」という論文を刊行した。いずれも女性達のネットワークという視点で、本研究にも関連するところがある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究課題は、当該年度において大きな研究成果を生み出しており、当初の計画以上に進展していると言える。その成果を発表する場として、コロナ禍が終息しつつあることにより、海外出張が可能となったため、パリの国際シンポジウムで発表し、京都の国際シンポジウムでも発表して、いずれも大きな反響を得た。また『阿仏の文』については、世界で初の注釈書をほぼ全体をまとめることができた。またこのほかにも、いくつかの関連する論文を刊行し得た。
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Strategy for Future Research Activity |
今後もおおむね当初の研究計画に沿った形で進めていく予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)
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[Book] 百人一首の現在2022
Author(s)
中川博夫・田渕句美子・渡邉裕美子
Total Pages
466
Publisher
青簡舎
ISBN
9784909181381
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