中国人・台湾人日本留学生文学の研究 20世紀前半を中心に
Project/Area Number |
21K00336
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 02020:Chinese literature-related
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
大東 和重 関西学院大学, 法学部, 教授 (60434859)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 中国文学 / 台湾文学 / 日本留学 / 日本文学 / 外国文学 / 比較文学 / 留学 |
Outline of Research at the Start |
20世紀には数多くの中国人・台湾人が日本留学を経験し、帰国して創作活動を行った。本研究は、これら日本留学生の文学活動について、比較文学、及び文学史研究の手法を用いて研究するものである。日本留学経験者の文学活動を、交流と影響の複層的な文学史として提示し、また中国人と台湾人の留学経験を対比して検討することで、留学という経験がいかなる条件のもとに成立していたのか論じる。この作業を通して、日本文学史・中国文学史・台湾文学史などの単線的な文学史を、複合的なものとして見直す契機となる、もう一つの文学史を提示したい。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、研究課題「中国人・台湾人日本留学生文学の研究 20世紀前半を中心に」について、以下の実績をあげることができた。 (1)研究成果の公表:本年度は、2回の研究会・学会での口頭発表を行い、1篇の論文を公開することができた。 口頭発表については、まず、「戦時下の台湾における国民動員と文学」と題する発表を、中国文芸研究会例会(関西学院大学、2023年1月29日)にて行った。次に、「エキゾチシズムから反オリエンタリズムへ‐外国人の見たアジア、アジアから見た「外国人から見たアジア」」と題する発表を、アジア系アメリカ文学会(AALA)第146回例会(オンライン開催、2023年2月19日)にて行った。いずれもフロアから多くの意見を聞くことができ、収穫があった。 論文については、「帝国の片隅で‐戦時下の台湾における国民動員と文学」と題する論文を公開した(『外国語外国文化研究』第19号、関西学院大学法学部外国語研究室、2023年3月、163-191頁)。 (2)資料・書籍の購入と分析:中国人・台湾人日本留学生文学と関わる資料や研究書を購入した。これらの資料や先行研究の分析を進めた。 (3)コロナ禍のため、昨年度に続き、本年度も予定していた現地調査ができなかった。オンラインで公開されているデータベースなどを利用しているが、資料収集に限界がある。研究の方法を調整するなどして、どのようにして成果を上げるか、方法を検討したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は研究計画の2年目に当たり、過去や昨年度の研究の蓄積の下、資料の収集や分析を進めた。昨年度同様、コロナ禍のため現地での調査ができず、進捗は思わしくなかった。 とはいえ、研究成果については、研究会・学会での発表を2回行い、論文を1篇公開できた。また、これら以外に、関係する書評を2点公開し、さらに関係のあるブックガイドの文章を2点発表することもできた(「街を歩き、街を書く‐ある日本人の見た台湾・香港・日本」『言葉の繭』第5号、桜美林文学会、2023年2月。「マカオ(澳門)を歩き、読む‐ブックガイド風に」『詩と思想』第3巻第425号、土曜美術社、2023年3月)。 当初の計画では、年1~2回程度の発表、1~2篇程度の論文等、成果を発表する計画だったので、今年度は比較的順調だったと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は在外研究のため中華人民共和国特別行政区・香港に1年間滞在している。滞在先の香港教育大学で各種の講座を担当するのみならず、香港にて開催される各種の国際シンポジウム等に参加予定である。こういった機会を利用して、21、22年度同様、口頭発表を行いたい。 また、継続して資料収集や、可能となった時点で現地での調査を行い、資料の分析を進めたいと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)