象徴天皇制とメディアー「皇室アルバム」関係史料の歴史的検討ー
Project/Area Number |
21K00831
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03020:Japanese history-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
河西 秀哉 名古屋大学, 人文学研究科, 准教授 (20402810)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 象徴天皇制 / メディア / 皇室 |
Outline of Research at the Start |
象徴天皇制においてメディアの影響力は大きい。その関係性は切っても切れないものである。これまで、新聞や雑誌などとの関係性は研究されてきたが、戦後のテレビに関するものは未だ対象となっていなかった。 本研究では、1959年10月より開始された「皇室アルバム」を中心とする、象徴天皇制を伝えるテレビ番組に関する史料調査を通じて、象徴天皇制とメディアの関係性を歴史的に検討する。こうした番組を製作した人々や伝えられる天皇側(宮内庁)などの関係者などへの聞き取りも行い、その意図についても明確化する。
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Outline of Annual Research Achievements |
敗戦後から平成期に至るまでの広範な時期の象徴天皇制とメディアに関する史料を多数収集し、その分析を試みた。 特に、第一に新聞や雑誌などから象徴天皇制をめぐる報道に関する記事を抽出した。新聞だけではなく、月刊誌や週刊誌など様々なメディア媒体を閲覧したことはこれまでの研究にはない側面だと思われる。時に緊張関係を有しながら報道が展開されている様子、時にある種の「蜜月関係」である状況などがそうした史料からは浮かび上がってきた。 第二に、メディア関係者に聞き取りを実施し、メディア側からの象徴天皇制に関する報道の意義を明らかにした。従来、こうした方向性(メディアの伝える側)から検討されてきたことはあまりなかったゆえ、本研究の大きな柱であるとともに、新規性の一つとも言える。メディア関係者が個人的に所有している史料についても閲覧するなど、これまで残りにくかった記者の史料を閲覧分析した。 第三に、宮内庁関係者からも聞き取りを行い、伝えられる側の思考をも明らかにしたことである。この方向からのアプローチをとることで、伝える側の第二の点との関係をより複眼的に明らかにすることができたと考える。 以上のような研究実績をまとめる作業を現在は行っており、今後、書籍として公表し、社会に研究成果を還元するとともに、社会的な批判を受け、より研究課題をブラッシュアップするように心がける。そして、現在や今後の象徴天皇制を考える手がかりとする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度まではコロナ禍で史料調査も制限されていたが、出張も比較的頻繁にできるようになり、調査をかなり進めることができた。特に、新聞や雑誌史料などから天皇制とメディアの関係性に関する記事を多数抽出することができた。また、宮内公文書館においては平成期における長官・次長の会見録を閲覧し、宮内庁がいかに情報発信を行おうとしていたのか、また記者は宮内庁から何を聞き出そうとしていたのか、それを踏まえてどう報道しようとしていたのかが史料から明確となった。 さらに、関係者からの聞き取りも進めている。宮内庁関係者やメディア関係者からお話しをうかがう機会を多数得た。それによって、史料には触れられていない問題についても接近することができた。また、史料に書かれている文言の意味についてもより深く理解することが可能となった。 以上のような複写した史料、聞き取りの記録を研究室などでも分析し、書籍や論文として研究をまとめている点でも、研究計画は順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
近年目覚ましく発達しているデジタルアーカイブをさらに活用するとともに、デジタルでの目録検索なども使って、史料調査をできるだけより早くに進めるように努める。それを含めて、象徴天皇制とメディアの関係性に関する様々な史料をさらに収集するようにする。 聞き取りについては、これまで行った方々からさらにお話しをうかがった方がよいみなさんを紹介してもらう。紹介していただくと、インタビューに応じてくれる確率は高くなる(もちろん、自身で聞き取り対象者を広げる努力も同時に行う)。こうした作業によってさらに多様な観点からの分析を試みるようにする。 以上を踏まえて、研究を推進していく。構造的に象徴天皇制とメディアの問題について考えるだけではなく、天皇や皇后といった具体的な人物のライフヒストリーを描く方法も採用し、その点からもこの問題についてアプローチする。今後は、できるだけ社会に研究成果を還元すべく、書籍や論文の執筆をペースをあげて進めていく。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)